メイン

数の性質 アーカイブ

2011年03月08日

小学生が作った平均に関する良問 【対象学年:5年生以上】


小学生が作った平均に関する良問 【対象学年:5年生以上】



太郎くんは2010年中に何回かテストを受け、その平均点は70点でした。2011年になって最初のテストで94点をとったので、2010年からのこれまでの平均点が74点になりました。

太郎君は2010年中に何回テストを受けましたか。
















実際値の合計 ÷ その数字の個数 = 平均値 
ですから
平均値 × その数字の個数 = 実際値の合計



















5回


確か岐阜県か岐阜市で過去に行った算額コンクールで小学生が作った問題です。シンプルでとてもいい問題だと思います。

インターネットで出典を再度探したのですが見つからなかったので記憶をたどって問題を再現してみました。(もしかしたら設定はオリジナルとは違うかもしれません。)

=====================================
2010年中に受けたテストの平均点が70点であることを図示すると下のようになります。
20110308_1.png

2010年中の合計点 を ?回で割ると 70点になるわけですから、言い換えれば、

70点 を ?回 足し合わせると 2010年中の合計点 になります。
=====================================
2011年に1回受けたテストの結果を加えた平均点が74点であることを図示すると下のようになります。
20110308_2.png


これまでの合計点を (?+1)回で割ると 74点になるわけですから、言い換えれば、

74点を (?+1)回 足し合わせると 2011年も含めたこれまでの合計点 になります。
=====================================
ここで次のような式をつくることができます。

70点×?回 = 2010年の合計点
74点×(?+1)回=2011年までの合計点=2010年の合計点+94点

したがって、

70点×?回 = 74点×(?+1)回 - 94点
70×? = 74×?+ 74 - 94
?= 5

となり2010年中は5回テストを受けていたことが分かります。

===========================
おそらくこの問題を作った小学生は平均の考えた方を完璧に理解できていると思います。自分で問題を作るというのは、その分野を理解するための最良・最高の方法です。もちろん手間はかかりますが、その効果は絶大です。積極的に作問に挑戦してみてください。

いい問題ができたら是非ロジムで紹介しますので教えてください。
--------------------------------------------------------------------------------
参考書選びの参考にご利用ください。
ロジム2階参考書コーナー

2010年12月01日

倍数に注目しよう【対象学年:5年生以上】




倍数に注目しよう 【対象学年:5年生以上】



345は3で割り切れます。

1473は3で割り切れます。

857421は3で割り切れます。



このとき、

345の各位の和は3+4+5=12

1473の各位の和は1+4+7+3=15

857421の各位の和は8+5+7+4+2+1=27

となり、それぞれ3の倍数となっています。



次の問いに答えなさい。



(1)下記はなぜ各位の和が3の倍数であれば3で割り切れるのかを説明した文章です。

  空欄に入る数をいれなさい。



1473を、各位に分けて式で表すと、

1×1000 + 4×100 + 7×10 + 3

となります。

次に、式をわけると次のようになります。
1×[ ア ]+1 + 4×[ イ ]+4 + 7×[ ウ ]+7 + 3

とすると、各位の数を1個ずつ集めることが出来ます。
1×[ ア ] + 4×[ イ ] + 7×[ ウ ] + 1+4+7+3

これを、それぞれ3で割れば下の式のように
(1×[ エ ] + 4×[ オ ] + 7[ カ ] + [ キ ])×[ ク ]
とまとめることが出来ます。
よって、各位の和が3の倍数であれば3の倍数といえます。

同じ考え方で[ ケ ]の倍数も説明できます。



























7×5は7が5つと考えると、7×4+7と表せます。



























ア 999
イ 99
ウ 9
エ 333
オ 33
カ 3
キ 5
ク 3
ケ 9







1×1000 + 4×100 + 7×10 + 3をそれぞれ、
1×999+1 と 4×99+4 と 7×9+7 と 3 
にわけることがポイントです。
こうすることで、1×999と4×99と7×9は3
そして、残った1+4+7+3(各位の和)が3の倍数であれば全ての数が3で割り切れるといえますね。

ケについても1×999と4×99と7×9は9の倍数といえるので、残っている各位の和が9の倍数であれば、9で割り切れるといえます。



--------------------------------------------------------------------------------

参考書選びの参考にご利用ください。

ロジム2階参考書コーナー


2010年10月19日

範囲を意識する問題 2010-10-19




 範囲を意識する問題 H14市川中学校第1回より【対象学年:5年生以上】





長方形の土地ABCDの周の上を歩きながらヒマワリとアサガオの種を植えます。Aから時計まわりに3m歩くごとに、ヒマワリの種を全部で9粒植えました。また、Aから反時計まわりに2m歩くごとに、アサガオの種を1粒ずつ全部で20粒植えました。どちらの種も、ひとまわりしないうちになくなりました。何日かたってみると、Cからはヒマワリとアサガオの両方が生えていました。この土地の周の長さは何mですか。


























図にヒマワリとアサガオを書いていってみると何かに気づけるかも。
やっぱり地道に手を動かしてみることが大切です。

























48m







3mずつ植えて、1周の半分であるC地点に植える。2mずつ植えて1周の半分であるC地点に植える。ということは、C地点はA地点から3mと2mの公倍数分、離れているということになります。

また、A地点からヒマワリを9粒植えたとき3×9=27(m)分植えたことになります。もし、A地点からC地点までが27m以上離れていたらC地点に種が植えられません。よって、C地点までは3×9=27(m)以下となります。

次にアサガオを考えてみましょう。

すると、A地点から2×20=40(m)歩いても1周しないことが分かります。よって、1周は40m以上になります。A地点からC地点までは1周の半分になるので40÷2=20(m)以上でなければいけません。
以上の範囲を考えると、A地点からC地点までは、20m以上27m以下であり、なおかつ3mと2mの公倍数であることになります。その条件を満たす数字は、24mのみとなります。半周が24mとなるので、1周は24×2=48(m)となります。



複雑に感じることも、実際に図を書いて手を動かすことで範囲が意識できます。

解説を読んだあとに図を書き手を動かしてみると単純だったことに改めて気づけるはず。










-------------------------------------------------------------------------------------------------------
~2箇所でブログランキングに参加しています~

1.

2.にほんブログ村 受験ブログ 中学受験へ
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
ところで、こんなのはじめました。
参考書選びの参考にご利用ください。
ロジム2階参考書コーナー


2010年07月27日

分子が1の足し算に分ける【対象学年:5年生以上】 2010-07-27




 分子が1の足し算に分ける【対象学年:5年生以上】





1)次の説明文の□にはいる数字を答えなさい。



3÷5 =  と表すことができます。

この  を分子が1になるたし算で表すためには次のように考えます。



3÷5は3つのものを5つにわけるという意味があります。

3つのケーキを5人(A・B・C・D・E)で分けることを考えると1こずつとることはできません。

なので、半分にして1つずつとっていくと考えます。

まずは、1人が  とったことになります。

次にのこりのケーキを5人でわけると考えます。

このとき1人がとった大きさはケーキ1この大きさを  こに分けた1つぶんなので  となります。

よって、
 =  +  となります。

(2)4÷5の答えを分子が1の分数になる分数のたし算で答えなさい。

























 誘導をよく読みましょう。






















(1)10


(2)





(1)の部分が間違えやすいところです。単純に と答えてしまいそうですが、このときとった大きさはケーキ1こを10こに分けた1つ分であることに注意することが必要です。





(2)
(1)の考え方でやってみると下のような図になります。



のこりを分ける



さらにのこりをわける





ひとり分をあわせていくと上から順に  となります。









-------------------------------------------------------------------------------------------------------
~2箇所でブログランキングに参加しています~

1.

2.にほんブログ村 受験ブログ 中学受験へ
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
ところで、こんなのはじめました。
参考書選びの参考にご利用ください。
ロジム2階参考書コーナー


2010年07月20日

隠れた制限を考えます【対象学年:5年生以上】 2010-07-20




 隠れた制限を考えます【対象学年:5年生以上】





 全体の人数が100人以上、200人未満の学校があります。

この学校の生徒を通学地域別のA、B、C、D、Eの5つのグループに分けたら、次のようになりました。

(1)Aの人数はBの人数の1.2倍

(2)Cの人数はBの人数の1.4倍より3人少ない

(3)Dの人数はCの人数より5人少ない

(4)Eの人数はAの人数より1人多い

条件を満たすBの人数は何通り考えられますか。

(芝中)
























 分数で考えてみましょう。






















(1)より

A対B=1.2:1=6:5

よって、Aの人数は6の倍数、Bの人数は5の倍数となる。

(2)より

B:C+3=1:1.4=5:7

Bをとすると、Aは、Cは-3人、Dは-3人、Eは+1人

合計は-10人

よってが110人以上210人未満となる。

これを満たすは4人、5人、6人の3通り。

よってBの人数も20人、25人、30人の3通り。






問題文に明記されていないのですが、この問題を解く上で最も重要な条件は

人数は整数

ということです。

A=B×1.2ですから、Bは5の倍数でないとAは整数になりません。分数で考えれば、A=B×6/5ですからより気づきやすいことでしょう。

本問の「整数制限」など、当たり前なので明記されていない「隠れた制限」には様々なものがありますが、普段気づかなくても「ミス」で片付けてしまいがちです。問題では解答のための鍵になることが多いのできちんと整理してチェックリストを頭の中に作っておくことが大切です。










-------------------------------------------------------------------------------------------------------
~2箇所でブログランキングに参加しています~

1.

2.にほんブログ村 受験ブログ 中学受験へ
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
ところで、こんなのはじめました。
参考書選びの参考にご利用ください。
ロジム2階参考書コーナー


2010年06月15日

それぞれの位に注目しましょう【対象学年:4年生以上】 2010-06-15




 それぞれの位に注目しましょう【対象学年:4年生以上】





100は4で割り切れます。

1000は4で割り切れます。

10000は4で割り切れます。

278632は

200000と

70000 と

8000 と

600 と

32でできています。

それぞれの数は全て4で割り切れます。

(1)27?632は4で割り切れます。

? に入る数を全て答えなさい。

(2)777777777777?2

? に入る数を全て答えなさい。

 























 ありません。


















(1)1・2・3・4・5・6・7・8・9・0

(2)1・3・5・7・9




3桁以上の数を位ごとに分けて考えると百の位以上の数は下2桁が00になります。その時百の位以上の数は100の倍数になっているということです。よって、百の位以上の数は必ず4で割り切れるということです。

なので、4で割り切れるかどうかは下2桁が4で割れるかどうかを調べればよいということになります。

下2桁が00のときも4で割り切れることにも注意しましょう。

(1)下2桁が4で割り切れればよいので千の位は何が入ってもよいです。

(2)下2桁で一の位が2で4で割り切れる数をさがせばよいです。










-------------------------------------------------------------------------------------------------------
~2箇所でブログランキングに参加しています~

1.

2.にほんブログ村 受験ブログ 中学受験へ
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
ところで、こんなのはじめました。
参考書選びの参考にご利用ください。
ロジム2階参考書コーナー


2010年03月30日

倍数にするための過不足について、感覚を磨きましょう。 2010-03-30




 倍数にするための過不足について、感覚を磨きましょう。





 ある整数に7をたすと11で割り切れ、11をたすと7で割り切れます。
このような整数のうち、5番目に小さい数を求めなさい。

 























 倍数の問題ですね。



















 367





 ある整数に7をたすと11の倍数になります。これに11を加えても11の倍数のままです。
(つまり、ある整数に18をたすと11の倍数になるということです)

また、ある整数に11をたすと7の倍数になります。これに7を加えても7の倍数のままです。
(つまり、ある整数に18をたすと7の倍数になるということです)

これより、ある整数に18をたすと7と11の公倍数になるので、ある整数は77×□-18と表せます。
よって、答えは77×5-18=367となります。











-------------------------------------------------------------------------------------------------------
~2箇所でブログランキングに参加しています~

1.

2.にほんブログ村 受験ブログ 中学受験へ
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
ところで、こんなのはじめました。
参考書選びの参考にご利用ください。
ロジム2階参考書コーナー


2010年01月19日

循環小数 2010-01-19



循環小数

 次のように、小数で表すと無限に続いてしまう小数を「無限小数」といいます。

 特に、同じ数字のかたまりがくり返しあらわれるものは「循環小数」といい、くり返しの部分のはじめとおわりに・をつけて表します(1つの数字がくり返される場合は・1つです)。

 これをもとに、循環小数0.4343434343434343・・・・・を分数で表しなさい。
























 無限に続く部分を「消す」必要がありますね。












 まず、無限に続く小数部分を消去するために、くり返しあらわれる周期を利用します。

 

 これより、差をとることで小数部分が消え、99×A=43と表せるのです。

-------------------------------------------------------------------------------------------------------
~2箇所でブログランキングに参加しています~

1.

2.にほんブログ村 受験ブログ 中学受験へ
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
ところで、こんなのはじめました。
参考書選びの参考にご利用ください。
ロジム2階参考書コーナー


2009年09月29日

概算で見当をつける習慣はありますか? 2009-09-29



 概算で見当をつける習慣はありますか?

 厚さが0.1㎜の紙を1回折ると厚さは0.2㎜、2回折ると厚さは0.4㎜になります。この紙は何回も折ることができるものとして、30回折ると厚さはどれくらいになりますか。次の中から最も近いものを選びなさい。
  ア.1m
  イ.10m
  ウ.100m
  エ.1km
  オ.10km
  カ.100km
  キ.1000km
  ク.10000km
























 きまりにしたがって計算していくだけです。



カ.100km



一度折ることで、厚さは倍になります。これを繰り返すわけですから、単にどんどん2倍していけばよいのです。
 ここで、30回折るということは、「2倍」を30回続ければよいのです。

 しかし、ここで注意が必要です。「×2」が30個集まると「×60」にはなりません。どんどん2倍していくわけですから、2倍、4倍、8倍、16倍、32倍、64倍、128倍・・・というようになっていきます。これを30回繰り返すことで、答えにたどり着きます。

 ただ、これでは計算がかなり大変ですし、とんでもなく大きな数になることは容易に想像がつくでしょう。
この問題では、キリのよい選択肢から最も近いものを選ぶだけですから、大体の感覚がつかめればよいのです。
そこで、2を10回かけ合わせると1024になる(この知識を持っていなかったとしても、10回くらいまでなら簡単に調べられます)ことから、これをおよそ1000と考えて、以下のように計算できます。


-------------------------------------------------------------------------------------------------------
~2箇所でブログランキングに参加しています~

1.

2.にほんブログ村 受験ブログ 中学受験へ
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
ところで、こんなのはじめました。
参考書選びの参考にご利用ください。
ロジム2階参考書コーナー


2009年04月13日

「うっかりミス」が口癖になっていませんか。それでは伸びません。2009-04-13



「うっかりミス」が口癖になっていませんか。それでは伸びません。

ある数を2倍して7から引き、3で割ったところ答えが1になりました。ある数は何ですか。






















ありません




 ある数を□として式をつくれば、ただの逆算に他なりません。しかし、ここに落とし穴があるのです。順を追ってみてみましょう。

 (1) □を2倍します・・・□×2
 (2) 7引きます・・・・・□×2-7
 (3) 3で割ります・・・・(□×2-7)÷3
 (4) 答えは1です・・・・(□×2-7)÷3=1

これで、□=5と求められます。
うんうん・・・、と頷いてみている方、だまされています。
問題文をもう一度よく読んでみて下さい。
正しくは、

 (1) □を2倍します・・・□×2
 (2) 7から引きます・・・7-□×2
 (3) 3で割ります・・・・(7-□×2)÷3
 (4) 答えは1です・・・・(7-□×2)÷3=1

では逆算です。計算の順序どおりにア、イと決めていくと、下のようなトーナメント表にあらわせるので、1つ1つ逆算していきます。

 イ÷3=1 から イ=1×3=3
 7-ア=3 から ア=7-3=4
 □×2=4 から □=4÷2=2

よって、答えは2となります。

立式のときの(  )はよく注視されるポイントですが、実はことばの表現も落とし穴なのです。どうしても問題で与えられた数字の順に式をつくりがちですが(この問題で言えば□、2、7、3、1の順)、そうとは限らないことを知っておきましょう。

ちなみに、これはうっかりミスではありません。 「問題文をきちんと読み込めない」
「与えられた数字の順に式をつくると無意識のうちに思い込む」
などの経験不足です。
たくさんの問題を解いて、経験値を増やしてください。




-------------------------------------------------------------------------------------------------------
~2箇所でブログランキングに参加しています~

1.

2.にほんブログ村 受験ブログ 中学受験へ
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
ところで、こんなのはじめました。
参考書選びの参考にご利用ください。
ロジム2階参考書コーナー


 1  |  2  |  3  |  4  |  5  next

メールで更新を受信

「今週の1問」のメール配信を受け取る場合はこちら:

アーカイブ

2014年07月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31