語彙の感覚が合わない子

食欲の秋、と良く言いますが、最近ついつい理性の警告を
無視してお菓子に手を伸ばしてしまいます。竹村です。

突然ですが、子供のころから良く本を読んだ、という方とお話していると「子供のころ(あるいは、
中学生のころ、高校生のころ)は友達と使う語彙がずれてちょっと苦労した。」
と言われることが時々あります。

こういう語彙のレベルというか感覚が他の同年代の子と
合いづらくてちょっと苦労する、というタイプの子が結構います。
軽度ですが、竹村もそんなタイプの子供のひとりでした。

例えば友達と会話していて「なにそのシュールな冗談。」と口にして、
瞬間周りが「?」と静まり返ってしまう、等。最近、もしくは過去に何度か小説などで
読んだ言葉をそのまま使ってしまって、
本人はそんなつもりがなくても「お前の言うことはいつもちょっと難しい」
と返されて、「え、あ、わざとじゃないよ」とあわてて言い訳します。

本をよく読む子で国語はそんなに勉強しなくても最初から
得意なことが多いです(漢字は意外に苦手なこともあります)。
加えて言えば、比較的日本語の読解力が高くて知識の量が多いので、
大抵国語に限らず勉強は全般的に普通より得意。

大人や年長の人との会話が得意で、多分ちょっぴり飢えていて、嬉々として
まとわりつく子供も多いです。

性格にもよりますが、逆に、同年代の子供とはちょっと距離を感じてしまう
子もいるようです。

小さいころから本を沢山読むことのある意味弊害、といえば弊害かもしれません。

ロジムで見かけた例で最では、国語の解答欄に「可笑しかった」と書いた子がいました。
「もしかして司馬遼太郎とかよく読む?」と聞いたら「え、あ、はい。」
直すべきなのかどうか一瞬迷ってしまいました。結局普段の文章では
「おかしかった」と平仮名表記にするよう指示したのですが。。。うーむ、
間違ってはいないんですよね。

気がついたら、せっかくの読書の秋に水をさすような文章になってしまいました。
とはいえ、子供のころから本を読んでいて後悔した、という話はついぞ聞いたことがありません。
逆に、小さいころから本を読んでおけば…という話はとてもよく聞きます。
なんだか途中の本文とまったく結びついていませんが、せっかくだから
生徒の皆さんもこのシーズン、新しい一冊に手を伸ばしてみてはいかがでしょう。