積極的休息

積極的休息

という言葉があるそうです。それに対して、疲れてしまった時に何にもせずじーっと
して回復を図る事が消極的休息。昔何かの本で読んだのですが、どこに書いてあった
のか忘れてしまいました。

という事で恥ずかしい事にちょっとうろ覚えなのですが、その本の中にこんな実験がのっていました。
まず、何人かの人々にノコギリを手渡して、片方の手で木を切る作業をしてもらいます。

そして疲れてきたところで参加者を2つのグループに分けて、片方は何もしないで休んでもらい、
もう片方のグループには疲れていない方の手で引き続き木を切ってもらいます。

その後、また最初の作業を再開して、それぞれのグループの作業効率をしらべてみたところ、
後者の方が成績が良かった、というのです。

その本の作者はその実験の結果を、単純に運動していたグループの方が血流量が多くなって
肉体的な疲労が減ったという事ではなく、むしろ神経系の働きに原因があるのではないかと
推測していました。

今調べてみたところ、他にも似たような実験がいくつかあるようです。
ただ、有意差が出なかった実験などもあるようで、どうもまだきちんと実証
されたわけではないようです。(ちなみに、肉体的なトレーニングを行う方々が
肉体疲労についていう「積極的休息」は今までの話とはちょっと違うものです。)

けれども、なんとなく実感としてはこれは結構正しい気がします。大学受験中は、勉強して疲れる度に
意味もなく散歩に行っていました。冬の夜なんて結構冷えるのに、それでもめげずに上着を着込んで
外に出ました。実は今でもこの習性はあまり変わっていません。気分転換にもなるし、
なんだか歩いているうちにちょっと脳みそのもやもやがとれていくような気がします。

勉強で疲れて、机の上にじーっとへたり込んでいてもなんだかあんまり元気になった気がしないよ、
という生徒さんは、自分なりの「休まない」休み方を考えてみると良いかもしれません。