前提を探る
お互い一生懸命に説明しているのに噛み合ない。
論理的にはお互い正しいと思っているとき、それは大前提が違っていることが少なくありません。
立場とも言い換えることが出来ます。
様々な立場があることを考える機会として、同じ出来事に関する複数の記事を読み比べてみては如何でしょうか。
3大新聞を並べてみるだけでかなりの違いがあることがわかります。
お互い一生懸命に説明しているのに噛み合ない。
論理的にはお互い正しいと思っているとき、それは大前提が違っていることが少なくありません。
立場とも言い換えることが出来ます。
様々な立場があることを考える機会として、同じ出来事に関する複数の記事を読み比べてみては如何でしょうか。
3大新聞を並べてみるだけでかなりの違いがあることがわかります。
膨大な説明はすべてをインプットすることは出来ません。常に強弱をつけて、要点を確認しながら聞き取る、読み取る習慣が大切です。ニュースだけでなく、今日の出来事を含めて短くまとめる、さらに思い切って一文でまとめてみるという練習をしてみましょう。この能力が高まるとアウトプットも相手がインプットしやすい量にまとめることが出来るようになります。
自分とは違う意見に出会ったとき、なぜ相手はそのように考えたのか?について考える機会を持ってみると自分の考えを掘り下げる時には思いも寄らなかった視点に気づかされることがあります。
Aさん:みんながこの商品を良いと言っている。だから買う。
Bさん:みんながこの商品を良いと言っている。だから買わない。
や
Aさん:算数は苦手で点数が取れない。だから勉強しない。
Bさん:算数は苦手で点数が取れない。だから勉強する。
など、良い悪い、賛成するしないではなく自分とは違う考えがどのような理由で生まれたのかを考えてみるのです。
論理展開のルールの違いやそもそも前提の違いなどコミュニケーションを取る上での良い経験になることでしょう。
論理性の基本は「相手の立場で考える」ということ。数学の「論理」は厳密なルールがありますが、それ以外の世界では「論理的だ」という判断はメッセージを受け取った人間の主観的なものです。他者に対して批判的な思いを持っているとき、「相手はなぜそんな行動をとったと思う?」と考えさせてみたり、「原発はなくすべきだ」といった意見を持ったときに「なぜなくならないんだと思う?」と問いかけてみたり。他者の視点で物事を見るというのは建設的なコミュニケーションを実現する第一歩です。
小学生の「ロジカルシンキング」では先ずは「シンキング」に慣れることが大切です。具体的には仮説思考。100%ではないけれどある程度の分析で答えを出してみてそれを他人にぶつけてみる。マルかバツかがはっきりした問題にどっぷり使っている日本の子供は「ある程度」を発表するのに臆病です。「ある程度」はバツになる世界で生きているから。「何で景気を回復させるのに物価を2%上げようとしてるんだろう?」など保護者の方が答えを分からないものでも積極的に話題にして、とりあえず色々分析してみるという体験、そしてとりあえずの分析行為自体を褒めてもらえるという成功体験をご自宅で掴んでもらえればと思います。保護者の方こそ肩肘張らずに。
論理的思考力をあまり難しく考えずに、何気ない話題を1つ掘り下げることでまずは「頭の中を整理する」という経験を積みましょう。
「算数のテストどうだった?」
「難しかった」
「どこが難しかったの?」
「え〜とね、、、」
「今日ね。先生が〜って言ってたよ。」
「それって、どういう意味?」
「え〜とね、、、」
あまり質問の質にこだわったり、難しいことを考えなくてもよいのです。保護者の方の質問について一緒に考えることになってももちろん構いません。自分の発言について相手から何かが返ってきた。それに触れることで考えが深まります。
東京大学卒業後、大手人事・経営コンサルティング会社で社会人向けのロジカルシンキング研修、指導を担当。その中で、英語教育などと同様小さい頃から考え方の基礎に親しむ必要性を痛感し、2004年に退社、ロジムを設立。現在、都内2教室で小学生を対象に、教科授業と並行してロジカルシンキングの初歩をかみ砕いて指導。 執筆・講演の依頼はこちら