2009年 08月13日 授業レポート 夏期講習 3年理科  実験!実験!
2009年 05月17日
学校プロジェクト 八名川小学校にて出張授業
2006年 01月26日
授業レポート 立体図形の能力チェック
 
2009年08月13日  授業レポート: 夏期講習 3年理科  実験!実験!

今年もやりました
光合成実験 〜ヨウ素でんぷん反応〜です

毎年どこかしらの中学入試で「必ず」出題される題材です。
この実験のポイントは、光合成という有名な事象を
目で確認するということだけではなく、
それぞれの手順が、どういった意味を持つのかを考え、
論理的に「なるほど」を得ることです。

「ああ、ヨウ素でんぷん反応って、あれでしょ、
光をさえぎったところは光合成をしないからでんぷんが作られなくて、
そこはヨウ素液が反応しないっていうあれでしょ。
予習シリーズにでてるよ。」

といって済ませている小学生はこの機に焦ったほうがいいですよ。

2日がかりで実験準備、実験、ショートレポート、
小テストをした生徒に対し、ずいぶん差がついていますので。

「なぜ前日に暗いところに植物をいれておくのか」
「なぜ摘み取った葉をまず熱湯にいれるのか」
「なぜアルコールにつけるのか」「そもそもなぜ葉の色を抜くのか」
「なぜアルコールにつけたあとにもう一度水洗いをするのか」
「なぜヨウ素液のビンに色がついているのか」
「なぜ湯せんなのか」etc・・・。

実際に教科書にも出てますが、
アルコールにつけないでやってみるとどうなるか、
暗いところに入れておかないとどうなるか、
本当にやってみて失敗してみるのが一番わかりやすい。

科学者の卵を揺さぶる題材だらけのこの実験、
必ず小学生のうちに一度は体験してほしいものです。
まあ、どの小学校でもやりますよね、この実験は。
わいわいと楽しむエンターテインメントではなく、
積極的に実験に参加してほしいですね。

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(左)実験の前に手順や器具の説明。
(右)夜のうちに暗いところに入れておき、日の出とともに日向に出した植物の葉から、日光をさえぎる役割のアルミホイルを丁寧にはがします。


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(左)まずお湯につけて葉をやわらかくします。さあ、なぜお湯につけるのでしたっけ?
(右)がぶり寄り



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引火の可能性があるので必ず湯せんです。アルコールで葉を脱色します。

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そもそもなぜ脱色するのでしたっけ??

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水洗いしたあとにヨウ素液をたらします。

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(左)光を当てた部分を目と口にして顔をつくってみましたが・・・・。不気味です。
(右)三日月模様にしました。


受講した皆さん!必ず実験の手順、その手順の意味を「誰かに説明できる」レベルで
消化してくださいね。フロアで会ったら突然聞くので覚悟しててくださいね。

次はカナダモつかって、光量と光合成量の関係を考える実験でもやりたいところです。
「結果がでたー、わー、できたー」といったような生ぬるいのではなく、本気で手順理解、本気で考察、本気でごっついレポートというような、本気の実験講座開設も検討中です。

 

 
2009年05月17日  学校プロジェクト: 八名川小学校にて出張授業

今週の月曜日より、ロジム講師が八名川小で授業を担当しています

これまで、話題になった「夜スペ」のような「公教育の場で塾講師が授業をする」という
ニュースは多々ありましたが、小学校の通常カリキュラム内で塾講師が授業を担当するのは新しい取り組みです。

(プレスリリース)

この取り組みの一部を紹介します。

八名川小に行って、まず驚いたのは「子供がとても元気」なこと。昨今、学級崩壊だの授業放棄だのと叫ばれていたこともあって、「どんなことになってしまっているんだ」と少々不安に思っていましたが、それは嘘のようでした。

子供たちにとって見ず知らずのロジム講師陣に、廊下ですれ違う子が皆次々と「こんにちは!」と元気よく。思わずこちらもニコッとしてしまいます。

ロジムが担当するクラスは、5年生、6年生をそれぞれ3クラスに分けた1クラス。ちなみに、5年生は12名、6年生は5名。

ですから、いつもの教室ではなく「学習教室2」という空き教室(?)で授業を行います。
教室の後ろには、意味もなく使えないパソコンがズラリと並んで、オルガンやオセロまである不思議な空間です。

当然、我々が教室に入ってまずしたことは、机を「コ」の字形にすること。まさしく、ロジムらしさ、第1弾です。

ちょっと授業の様子を紹介しましょう

■5年生
初日(2時間目)
挙手する習慣がないのか、こちらの発問に対してあちらこちらから元気一杯の応えが返ってきていました。こんな元気あふれる空間(といえば聞こえはいいですが、若干うるさい?)は、なんとなく学校らしかったです。

そして、内容は「差集め算」…。大人でも、塾に通っている子供でも相当苦戦する難解な内容だけに、かなり苦しんでいました(汗)。でも、一生懸命理解しようという姿勢があって好印象でした。
いいですね、脳に汗をかくような経験。この時間が何より貴重です。

2日目(4時間目)
この日から図形です。テーマは「垂直」。「直角ってすごい!」を皆で実感しました。このプロジェクトでは、思考力養成を目的とした算数の授業を展開するため、あえて教え込まずに自由に子供たちに意見を出させます。

「直角がとにかくすごいのはどうしてだろう?思いつくだけあげてみよう」の指示だしに、珍解答も。
「パックマンの口になってるから!」う、う〜ん。そうだねぇ…。

3日目(3時間目)
垂直から平行を導く日です。見た目で平行と決めてはいけないことに、皆「へぇ〜」「なるほど〜」。

4日目(2時間目)
どういう状態が平行なのか、それをどのように説明するのか、黒板の前で徐々に発表になれてもらいました。正しければ拍手、まちがっていればツッコむ。盛り上がりました。

5日目(2時間目)
平行線と角度について目を向ける回です。同位角が等しくなることを導くのですが、皆自分の考えをだいぶ紙面に表せるようになってきました。これをもとに、来週から発表大会と変わっていきます。
また、この日は八名川小のHPに載せるための写真撮影も来ていました。

■6年生
初日(3時間目)
テーマは「合同」。裏返そうが回転させようが、ぴったり重なれば合同。ここから、三角形の合同条件へ。ほ〜ら、1通りしかできないでしょ?を実感する回です。

2日目(3時間目?!)
なんとここでハプニング。3時間目にあるはずのロジム授業に、子供が一人も現れない。待てども待てども現れない。あせって普段の教室を覗きに行くと、別の授業が行われていました。ロジム参入に合わせて時間割を変更したことで、担任の先生が混乱してしまい、間違えて自分の授業をしてしまったとのことでした…。新しい取り組みには多少の混乱もつきもの(ですかね)。
ということで、この時間は校長室で打ち合わせ(と、お茶)を。

3日目(2時間目)
1日空いたブランクを感じさせない5名。三角形の合同条件も、サクッと思い出せていました。そして、ここから発表要素を盛り込んでいます。

4日目(3時間目)
二つの三角形が、なぜ合同なのかをひたすら紙面で説明します。黒板前での発表にはまだ若干の抵抗がありますが、拍手がもらえれば嬉しいようです。

5日目(1時間目)
8時40分から授業。早い、早すぎる。塾講師にとっては拷問に近い時間帯の授業です。もちろん、前日はロジムに泊まり込み…。ただ、さすが6年生、ここまでくれば三角形の合同はお茶の子さいさいです。合同の理由を書き記し、前で発表することへの抵抗がなくなりました。これで来週は、徹底的に発表大会です。

来週からの発表授業。物事を徹底的に考える、それを他者に分かりやすく伝える、ロジムの授業が小学校教室でも活きるものか不安であり楽しみです。

 
 
2006年01月26日  授業レポート: 立体図形の能力チェック

「低学年でやっておきたい算数」として
立体図形を扱いました

立体図形が苦手というご相談をよく受けます。
本年は冬期に「低学年でやっておきたい算数」として立体図形を扱いました。
中心となるのは、フリーハンドで絵を描く練習です。
生徒の作品を並べてみます。


実際の積み木が全員に配られ、手元に置いて参考にします。


結果を見れば一目瞭然。
積み上げられた立方体の数を数えたり、
切り口を正しく把握する問題に対応できない子供たちのその理由がわかります。
「立体図形の性質を正しく反映したイメージをつくることができない」のです。
「平行が維持されること」「同じ長さがどこか」「上下、左右の関係」などの重要な情報は、問題文に書かれている図形は、そのまま利用すればよいのですが、
書かれていない図形には全く想像がつかないつまり理解度が浅いので正しく反映できないことが原因なのです。

学年が上がりまっすぐ線を引けるようになればある程度うまくなるのでは?
というのは甘い期待です。
この問題を、ご家庭にお持ち帰り、図形の苦手なお兄ちゃん、お姉ちゃんに取り組ませたところやはり書けませんでした!という悲鳴にも近いご相談が相次ぎました。

ご家庭でも出来る立体図形の正しい知識とイメージのチェックです。意外なところに原因があるものです。


どことどこが同じ向き(平行)かというのは立体の把握において大切なポイント。実際の積み木をさわりながら理解させます。練習と理解度の深まりでだんだんうまくなってきます。

ともに1年生の作品。とてもうまくなりました。立方体の性質がしっかりと反映されています。

塾長苅野

 

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