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「卒業生が語る我が母校」第3回慶應中、湘南藤沢高:川野辺裕道さん

インタビュー企画「卒業生が語る我が母校」第3回です。卒業生の皆さんに率直に語ってもらいます。


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川野辺裕道さん

(経歴)
慶應中等部、慶應湘南藤沢高校、慶應大学理工学部、同大学院を経て通信会社の企業ネットワーク技術部門に勤務


LOJIM(以下L)よろしくお願いします。現在、通信会社にお勤めとのことですが、お仕事内容を教えて頂けますか。

川野辺さん:通信会社にて、企業の社内外通信ネットワークの設計と構築を行っています。

L:今日は、川野辺さんの母校である慶應中等部と湘南藤沢高校のことについてお伺いできればと思います。まずは慶應中等部を志望した理由などは覚えていらっしゃいますか?

川野辺さん:親が中等部/普通部に入れたいと思っていたのがきっかけです。普通部も合格しましたが、自由な校風から中等部を選びました。父が中等部から慶應に入ったというのも理由です。

L:実際、内部の生徒の間でも普通部よりも自由という評価なのですか?

川野辺さん:あまり他校の雰囲気がどうだとかを気にする文化はないのですが、高校に上がってみると中等部出身者の方が要領が良い子が多いかなと思いました。授業中は寝てるけど中間テストの過去問をたくさん持ってるやつとか。女の子の良くまとまったノートを集めてるやつとか。

L:なるほど。慶應に中学からの入学を志望される方たちはやはり幼稚舎から進学されてくる方との生活を気にされるのですが、上手く馴染むものなのですか。

川野辺さん:はい、すぐに馴染みました。学力について幼稚舎からの生徒との大きな差は感じませんでしたが、幼稚舎からの生徒について子供ながらに「自由な考え方の子だな」とか「しっかりした子だな」と思った記憶があります。

L:なるほど。外部からは、お金持ちや慶應関係者ばかりで付き合いが大変そうだとかというイメージがあるのですが実際はいかがでしたか。

川野辺さん:そんなことはないですよ。自分で考えて行動できる子、自発的に物事を進めることのできる子に向いている校風だと思いますが中学生ですからね。友達づきあいが普通にできればいいんじゃないでしょうか。

L:実際の学校生活に関して振り返ってみて印象深い授業やイベントはありましたか。

川野辺さん:国語の授業で歌舞伎の勧進帳について学び、その後に実際に歌舞伎座に見学に行ったことが印象に残っています。あれから歌舞伎を見る機会が無いので、日本の伝統に触れるいい機会になったと思っています。

L:学業自体の大変さはいかがでしたか。

川野辺さん:勉強が大変だとは特に感じませんでした。もちろん中間/期末テスト前はそれなりに勉強しましたが、普段の授業で宿題が山ほど出るとか、必ず予習復習をしなければならないということはありませんでした。
生活指導については、高校に比べると、ベテランの先生が多かったからか多少厳しかったように感じます。ただ、基本的には生徒の自主性を尊重する自由な校風だったと思っています。特に印象深いわけではありませんが個性豊かな先生が多かったように思います。

L:校風として「このような人間になれ。」というようなものはありましたか。

川野辺さん:そういった強いものはありません。ただ、中等部での生活を通して「自分の意見を持つ」という意識は強くなったと思います。

L:引き続いて湘南藤沢高校についてお伺いします。まずは選択した理由から。

川野辺さん:共学だから!(笑) あとは部活でやっていたバスケット部の顧問の先生が元オリンピック選手だったからです。できて間もない(2年目)学校だったことも理由です。

L:日吉、志木との校風の違いなどはあるのですか。

川野辺さん:通ったわけではないので詳しくは分かりませんが日吉と志木は男子校で、伝統あるイメージ。湘南藤沢は共学で中高一貫であることから、またできて間もない学校だったことから先生も生徒も一緒になって校風を作って行こうという雰囲気があったように思います。

L:慶應は中学と高校では全く別の学校だといわれますが、やはり中学とは全く違う雰囲気なのですか。

川野辺さん:学校(校舎)によると思いますが、中等部とSFCは似たような雰囲気だったと思います。

L:独自の授業などは実施されているのですか。

川野辺さん:「ゆとりの時間」という授業が毎週1回あり、これは印象に残っています。普段の座学とは異なる参加型・体験型の授業で、変わったスポーツや実験、楽器演奏などを中学生から高校生までごちゃ混ぜで一緒になって行ったのはいい経験になりました。

L:高校生ともなると大学への推薦を意識するかと思うのですが、競争は厳しいものなのですか。

川野辺さん:医学部は枠が少ないので競争が厳しいと思いますが、その他は特に。友達関係にも関係ないと思います。塾に通ったりする必要も感じませんでしたし、まわりに通っている生徒もいなかったと思います。そもそも学校の授業と部活で精一杯なんですよ。

L:それは健全に学校が充実していたということですよね。

川野辺さん:やはり新しい学校ということでよかった面は多いと思います。若い先生も多く、先生と生徒の距離が近くてとても仲がよかったです。時には友達のようにいろいろと相談に乗ってもらったりしました。生徒の間にもとても一体感がありました。

L:一体感というのは慶應を語る上でキーワードになりますね。

川野辺さん:はい。今でも毎週末に高校時代からのバスケ部の仲間と会っていますし、つながりは深いです。また、会社に入っても社内で慶應出身者の定期的な集まりがあったり、縦横のつながりは広がっています。

L:社会にでても慶應のパワーを感じますか。

川野辺さん:大学となると人数も多く、色々な人がいるので括って表現するのは難しいですが、SFCの出身者に関していえば自分で何かを生み出していく力のある人が多いと思います。また、良い意味で一癖ある、ユニークな人が多いと思います。

L:お子様を中等部、SFC高校で学んで欲しいという思いはありますか。

川野辺さん:はい。末長く付き合えるいい友達が多くできたことが自分にとってとても大きな財産ですので、子供にも同じ経験をしてもらいたいと思います。

L:ありがとうございました。

次回第4回は普通土学園中・高の卒業生 高久葉子さんです。インタビューは終了しています。
第5回の予定は早稲田中・高の卒業生 倉方規安さんです。質問はkarino@lojim.jpまで。件名は「卒業生が語る母校質問」でお願いします。


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