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学習指導・勉強方法 アーカイブ

2009年07月06日

江東区立八名川小学校にて

今年度から江東区立八名川小学校にて5,6年生の算数の習熟度別授業の1クラスをロジムの講師が担当しています。
今日から2週間に渡って6年生は体積、5年生は立方体と直方体の性質の授業です。
体積の授業では、導入として積み上げられた立方体の個数の数え上げから。
今日は、1人の生徒の考えた数え上げ方を、他の生徒が共有しやすいようにPCで教材を作成。様々な方法でスライスするなど、個人の工夫をわかりやすく伝えることが出来ます。
また立方体の積み上げ問題は、なんといっても見えない部分をイメージ出来ることが大切。予想して確認というプロセスで次第に正確にイメージ出来るようになっていきます。
数多く積まれているものになると、実際の積み木で考えるよりも理解しやすくなります。
DSCN1206.JPG
発表内容に合わせて図形を自由に動かせます。
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スライスした中も見やすくなります。


2009年07月01日

やるべきことを徹底できる力

自分の(子供の)力を伸ばせるだけ伸ばしたい。ほとんどの方が「そりゃそうだ。」と同意されることと思います。でも、端から見ると全く無駄に時間と労力を消費している人って少なくないなと感じています。なぜそんな無駄なことを?と思える行動の要因はだいたい大きく2つ。見栄と不安。

(1)現状とかなり乖離している問題にばかり取り組んでいる。
(2)現状の改善事例でなく、現状でもなんとかなったという都市伝説に詳しい。
(3)現状を肯定するために、他者の粗に詳しい。そしてよく話す。
(4)同じ属性(学力とは無関係)の成功者の情報にやけに詳しい。

こういった見栄っ張りで不安な人が飛びつきやすい情報は、たいてい受験を終えて、合格を獲得した同じような人が流通させています。

時間の無駄としか思えないのですが、情報収集に莫大な時間をかけ、思考の多くを割いている方も少なくないと思います。しかもこういった人たちは群れるのでさらに情報交換会に時間を使います。

そういう大人につける薬はないので、放っておきましょう。最近気になるのは、子供の中にそのような行動が見られるようになってきたということです。多くは保護者の影響だったりするのですが、学校内の友人の影響というのも見逃せない要素のようです。
「伸ばす」ことの出来る保護者の方は絶対に上記のような行動に逃避しません。「伸びる」生徒もそのような行動はとりません。(原因と結果が逆なのでしょう)
常日頃から、保護者の方が「自分のやるべきことに向き合うことの大切さと尊さ」を伝えつづけてください。子供の世界は残酷で容赦ないですから、このような思考にすぐに引きずられてしまうのです。



2009年06月28日

チェックポイント 4年算数

今週で夏期講習前の内容は一通り終了です。特に大切なのは以下の分野。
・小数×小数
・小数÷小数
・四角形、三角形の面積(特に、各辺に対して「高さ」を正確に把握できるように)
・等差数列の個数を正しく求める(差が小数でもやることは同じ)
・日付の計算
・碁石の数え上げ
・~倍の条件を含んだ線分図
について休講週を使ってしっかり復習しておきましょう。確認テストは全8回実施されました。それぞれの内容は「完璧」を目指してください!


2009年06月24日

しつこくしつこく

何度か同様の内容を書いていますが、間違えた問題というのは宝。しっかり見据えて取り組みましょう。
休講週に新しい添削プリントをどばっと提出して、直しはまた次の休みまでほったらかしという生徒をたまに見かけます。新しい問題に取り組む前にまずは間違い直し。大変ですが、重要な優先順位です。


2009年06月21日

わからないことと付き合う姿勢

完璧主義とはよくいったもの。何かを完璧に出来ることなんてあるのでしょうか。
わからないことにすくなくとも何日か立ち向かい続けるというのは、高学年になればなるほど必要で、難易度の高い問題や仕事に立ち向かうには必然的に必要なことだ。正直、何日かで解決できるようなものなら良い方で、何ヶ月、何年とかかることもざらであることは、社会人としてまともに働いたことがある大人ならば当然経験としてわかっていることだと思います。
一番コミュニケーションを取る時間が長い大人である保護者の方が、壁にぶつかってぐずっている子供達を励まして、ぶつかっていること、そして悩み続けていること自体の価値を教えてあげてください。答えを教えてあげることは本人の力を伸ばすことにはなりません。子供がぐずらなくなるのでかかる手間は省けますがそこは保護者にしかできない、時間と手間を惜しんではいけない非常に大切なことだと思います。
自分の力で掴み取ったという実感のないものは勝負の場面で信じることはできません。


2009年06月15日

授業を大切に

苦手なので予習や先取りをする。悪くないと思うのですが、生徒の性格によって逆効果の場合も。
生徒によっては、先取りをしていることで安心をしてしまう場合があります。授業冒頭は、「知ってる」「家でやった」と威勢が良いのですが、そもそも苦手ですから授業終盤には追いつかれます。注意すべきは、子供は勘違いしやすく、いつの間にか出来る気がして、授業に対する集中力が下がっていることがあるのです。
周りの出来が気になって仕方がない、周りより出来ないと感じるととたんに落ち着きがなくなるというのは、授業に参加する上で根本的にマイナス要素です。事前に内容を教え込んで、落ち着かせるというのは解決になっていません。それなら家ですべて学べばよく、塾には安心しに来てているだけです。出来ないことを見つけて、しっかりと聞く姿勢。普段からのお声がけが非常に大切です。


2009年06月13日

ロジカルシンキング 重要回 仮説思考

久しぶりにロジカルシンキングの授業紹介です。
近々授業紹介を別ページにコーナーとして設けます。
とりあえず、重要回であることと、授業掲載の実験としてメモ程度ですがブログに載せます。

今週は「仮説思考」の回でした。
20090613lojim_1.jpg

未知の問題に出会った時に、「知らない」「分からない」「習ってない」と反応してしまう生徒は、
絶対勉強なんてできるようになりません。これは断言できますね。絶対です。

そもそもそういった姿勢が小学生から身についていては、社会にでてからどうするんだろうと心配になります。

今週の「仮説思考」、
「『答え』や『結論』が分からなくても、その時点での『いったんの答え』を作り出し、それを用いることで、『答え』や『結論』により、早く近づくための考え方です。
(テキストページリンク)

小学校3,4年のうちになんとか身につけてほしい考え方です。
(もはや考え方というより能力です。それだけ身につけた生徒とそうでない生徒では問題解決能力に雲泥の差がでます。)


さて、実際問題文を見てみましょう。4,5年生のクラスで扱う例題です。

◇◇◇【問題例】◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ミネラルウォーターについての問題  (生徒配教材にはフリ仮名があります)

[説明1]  鹿児島県はミネラルウォーター生産量が日本第4位
鹿児島県についての説明・・・九州の南側に位置し、2つの半島(薩摩半島・大隅半島)とたくさんの島を有する。世界遺産の屋久島や、種子島宇宙センター、火成岩が基盤となっている活火山、霧島山などがあり、自然・文化・観光・産業などの面において、豊富な資源を有している。

[説明2] 静岡県はミネラルウォーター生産量が日本第3位
静岡県についての説明・・・茶(静岡茶)やみかん・温室メロン・温室イチゴなどの農産物の生産がさかんであり、伊豆半島から沼津市、焼津市では漁業がさかんである。日本で一番高く、活火山である富士山があり、温泉も数多くあることから観光の名所である。

[説明3] 富山県はミネラルウォーター生産量が日本第5位
富山県についての説明・・・昔から稲作がさかんであり、一部の地域ではチューリップ栽培がさかんである。また、飛騨山脈や黒部峡谷など大自然に恵まれている。飛騨山脈にある立山連峰は活火山を有しており、日本三霊山の一つとして有名である。日本海側に面するので県内全域が日本海側気候であり、雪が多く降る。

[説明4] 山梨県はミネラルウォーター生産量が日本第1位
山梨県についての説明・・・ミネラルウォーターの生産量は日本の総生産量の40%を占める。静岡県から山梨県にかけて活火山である富士山がまたがり、県の面積の8割を山が占める。甲府盆地は水はけの良い平らな土地で農業に適しており、ぶどうやももなどの栽培がさかんである。

*注釈
世界遺産…ユネスコによって登録された、人類が共有すべき貴重な価値をもつ遺跡や景観、自然などのこと。
活火山…過去に噴火した火山、もしくは現在活動している火山。
火成岩…マグマが冷えて固まった岩や石のこと。
峡谷…深い谷のこと。
連峰…連なった山をまとめて呼ぶ呼び方。
霊山…信仰の対象となっている山。

さて問題です。

ミネラルウォーターの生産量第2位の県は、どこでしょう?
各県についての説明を参考に下の①~③から選び、また選んだ理由を説明しなさい。

選択肢①山口県
・・・・・・・・・本州でもっとも西に位置する県。東側を除く三方を海に囲まれ、そのまんなかの部分を中国山地が横たわっている。下関市はフグの水あげ場として有名である。かつては石炭が採掘がさかんであったが、現在では石炭に代わって石灰石の採掘が行われている。秋吉台(国内最大のカルスト台地)や秋芳洞などの洞窟等、観光地として名高い所が多い。


選択肢②茨城県
・・・・・・・・・茨城県の気候は温暖な太平洋側気候である。日本屈指の農業地帯として有名である。県の土地の大半を平地が占め、その多くが農地である。県庁所在地は水戸市。また、国の政策によって作られた筑波研究学園都市がある。日本百名山の一つでもある筑波山や、淡水湖である霞ヶ浦などがある。


選択肢③兵庫県
・・・・・・・・・阪神工業地帯や播磨臨海工業地帯といった日本有数の重化学工業の集まった地域となっていて、近畿地方ではもっとも工場の数が多い。兵庫県の人口密度は国内8位と高い。県庁所在地は神戸市。車の交通をせきとめる原因となっている中国山地や、山のほとんどが火成岩でできている六甲山地がある。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

さて、まずミネラルウォーターの生産量第2位の県を知識として知っている小学生なんてまずいません。

ここで「習っていない」「知りません」「わかりません」という発言・態度から入る生徒は要注意です。
絶対に勉強できるようにはなりません。

まず生徒は必死にリード文からヒントを探します。
慣れてくるとこの時点で「ミネラルウォーターをたくさん作る場所に共通することはなんだろうか」
と目標点を念頭に置きながら読み込みます。

まず速い生徒がリード文から
「わかった。山だ。山が多いところだ。」と考えます。

しかし、上手くいきません。
山口にも茨城にも兵庫にも、山地や名山の記述があり決められません。

そして試行錯誤がはじまります。

次に、
「わかった! 活火山だ!活火山があるところだ。」と顔をパッと明るくさせます。
仮説構築の瞬間です。

(直接)書いてあることでもなく、また既に知っていることでもない仮説をいかにすばやく
作れるか、この授業のメインパートです。

「本当にそうかどうかわからないけど、おそらくこういうことだろう。」

この思考をクイックに積み重ね、検証し、思考を止めずに進んでいく。
この思考方法が日常生活や社会に出てからの生活・業務の中でいかに大切か、我々大人はよくわかりますね。

問題にもどりましょう。

活火山がミネラルウォーター生産のキーワードだという仮説を作りました。

しかし、
山口にも茨城にも兵庫にもキーワードと思われた「活火山」の記述はありません。

「活火山がミネラルウォーターに関係するはず」という仮説が揺るぎながらも、生徒は必死にテキストに目を通します。

すると、注釈の「火成岩」に気づきます。

ここで「火成岩は火山活動の結果できる」ということが分かります。

「ということは、火成岩があれば活火山がある(あった)といえるのではないか」という仮説が先ほどの仮説に重ねられます。

そして、選択肢③の兵庫の記述の中に、「火成岩」を見つけて解答とします。

ちなみに理由の記述・発表は必須です。
理由なき予想はあてずっぽうです。

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難易度の高い入試問題では、また、皆さんの身の回りの日常生活・社会生活では、

知識からダイレクトに解答、または解決が導かれることは希です。

「知らないこと」「習っていないこと」が当たり前です。(ですよね)


与えられた情報、常識を組み合わせて「仮説」をつくり、
それを検証し、その仮説を使って解答を導く。

これがこの授業のエッセンスです。


2009年06月01日

4年生諸君!!!!

先週の授業冒頭で実施された計算確認テスト3の出来が非常に悪いです。
満点で当たり前。そうでないと今後の学習の大きな支障となります。
今週は休講週です。徹底的に練習しておいてください。
来週の授業冒頭で再度確認テストを実施します。内容は色々な四角形の面積と小数同士のかけ算&割り算。断固満点で。

苅野


2009年05月20日

4年生諸君。断固復習すべし

この2週で「四角形・三角形の面積」「小数同士のかけ算と割り算」を扱いました。
基礎中の基礎。しっかり復習しておいてください。


2009年05月13日

冬のオリンピック

来年は冬のオリンピックの年ですね。リレハンメルオリンピックの時に開催間隔が調整され、現在では夏のオリンピックの中間、サッカーワールドカップと同じ年に開催されています。
最近の子供たちにとって札幌オリンピックは歴史上の話。日本でオリンピックは何回行われた?という問題で「2回」と答える子供は少なくありません。
札幌、サラエボ、長野は重要。そして来年はバンクーバー。

1972年札幌:日の丸飛行隊がスキージャンプで表彰台独占。
1984年サラエボ:ユーゴスラビア(現ボスニア・ヘルツェゴビナ)での開催。1992年からの紛争で、街は壊滅状態に。オリンピック施設も破壊され、メインスタジアムは現在墓地。
1988年カルガリー:黒岩彰が銅メダル。ジャマイカがボブスレーに参加。
1992年アルベールビル:荻原健司率いるノルディック複合団体が金。
1994年リレハンメル:間隔調整される。原田の失敗ジャンプ。トーニャハーディングがお騒がせ。
1998年長野:日本で2回目。ジャンプ団体で金。
2002年ソルトレイクシティ:日本金メダル0。
2006年トリノ:荒川静香がイナバウアーで金。
2010年バンクーバー:予定


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