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2008年06月 アーカイブ

2008年06月30日

私は話せるようになる前から計算をしていた

といったのは、18世紀から19世紀に活躍した数学者ドイツ人数学者のガウスです。
物理学や天文学など多岐にわたって様々な貢献をし、これが有名!と彼の功績を挙げるのは難しいですが、小学生にも分かる彼の発見を1つ。

「曲面の曲がり具合は、「高さ」という基準を考えなくても測定できる。」

通称「ガウスの驚愕(驚異)の定理」。発見したガウス自身が非常に驚いた定理です。
みなさんも直感的に、ある平面が平らか曲がっているかというのは、その平面上である部分とある部分の高さが違うことではないかという感覚はお持ちだと思います。証明は省略(大学2,3年レベル)しますが、ガウスはこの「高さ」を考える必要はないことを示しました。「高さ」とは、その曲面を外から見ないとわかりませんよね?ビルの中にいる人は、自分が何階にいるかを把握できないのと同じです。ガウスは、ビルの中にいたまま自分の地上からの高さがわかるということを証明したようなものです。これは確かに驚愕です。

この定理の応用として様々な本に紹介されている事実を最後に紹介します。小学生の多くが知っていますね。

「球面上の地図は、その距離を保ったまま平面の地図に変形することができない。」

つまり地球儀上で測定できる距離を、すべて正確に再現した紙の地図は作れないということです。
身近なことを数学的に考えることができると、楽しくなります。

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2008年06月25日

算数・数学は役に立つのか?

先日、「世の中には1で始まる数が多い」というブログをアップロードして、昼ご飯から戻った所、ホワイトボードに向かって向井先生と野村先生が議論しながらその証明に取り組んでいました。私も説明を求められ多いに時間を消費しました。
「算数・数学は何のために勉強するのか?」という疑問(というか不満)を口にする子供の話をよく聞きますが、現実問題として小学4年生レベルまでの勉強は日常生活で必要ですが、それ以降はなかなか理由が見つかりません。論理的思考力?ビジネスに必要な数的センス?色々な効用が噂されていますが、実際の所はどうなのでしょう。経験則で言えるのは、小学生レベルで「〜のため」という動機付けで渋々勉強したものなど、社会に出て武器になる域まで達することは決してないということです。
必死に説得するより、必死に楽しませる。楽しみを見いだした人間はやはり強いと思います。
今週の一問って大人の購読者も多いんですよね。こういったものにチャレンジしたくなる、つまりチャレンジする楽しさを知っている人は結局優秀と言われるレベルに達するようです。

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2008年06月23日

オリジナル?グッズ

ここ数年、生徒の忘れ物の筆記用具にしばしば学校名入りのものを見かけるようになりました。
「〜中学校・高等学校」と入っているだけなのですが、受験生向けに結構売れているそうです。
少し前から、大学名入りの書類ケースも電車の中で見かけますね。大きな鞄の他に手に持っているのでおしゃれ感覚なのでしょう。どれも、名前の印刷を変えただけの良い商売ですね。
中・高クラスの在校生達に聞くと、「あまり使いやすくないから持ってない。」という声が大半でした。確かに今時の進化したボールペンと比べると、名入れされている筆記用具は少し古くさい会社の贈答品という感じです。
本当のオリジナル商品がある学校がありましたらご一報を。ご紹介します。
DSCN1096.JPG
大学生協でも大きな売り場。安っぽいけど人気商品

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2008年06月18日

抽象的に考える力

苅野です。現在午前3時13分です。
眠い目をこすりながら、数学の本を読んでいました。
久しぶりに自分の知らないことに腰を据えて取り組んでいます。
で、感じたことをつらつらと。

算数、数学って抽象的というか抽象化の学問です。具体的な実験結果を集めなくても、抽象化された記号をルールに従って扱うことで厳密な結果を得ることができます。アメが5個でも5、チョコが5個でも5、さらにアメ2個とチョコ3個でも5というのは最初に触れる抽象化ですが、具体的な色や名前などは無視することによって、限られた記号に置き換えて考えることが可能になるのです。

ただ、この抽象化というのは、便利ですが、やっかいなものでもあるんですね。上記の数え上げを学んだときに何か違和感を覚えてしまった人も多いでしょう。(当時の記憶はもうないかな?)このやっかいさとは何なのか。それは元となっている具体的なものを取り扱った経験が少なかったり、全くない状況では抽象化された記号を取り扱うのが難しいということです。

500×3/5などという計算の答えを求めることは、3/5という記号によって抽象化された「5つに分けたうちの3つ」という具体的な作業をしっかりと意識出来ていなくても可能ですが、□×3/5=300の□を求めたり、文章題になってくるとやはり3/5という記号と「5つに分けたうちの3つ」という具体的な作業をきちんと結びつけることができないと対応できなくなってきます。なにより、直感的に扱えないのでスピードが遅くなりますね。

どうすれば抽象的な記号に具体的なイメージをしっかりと結びつけて、直感的にスピーディーに扱えるようなるのか。それには、本当に馴染みのある具体的なイメージとの関連性をしっかりと確認しながら学ぶこと。そして、とにかく毎日触れることです。

前者は、子供の人生経験値によるのでどのような事例が良いのか子供の反応を見ながら色々と提示してあげるしかありません。後者は、力業ではありますが毎日触れていると自分なりにその扱い方が分かってきますし、おぼろげだった記号の意味に輪郭が出てきます。

自分の理解のぎりぎりの所にある数学を勉強していると、集中してどっぷりつかってそしてイメージと記号を行ったり来たりしていないとすぐにわからなくなってしまうんです。1日空いてしまうと、もとの状態に戻すのに数時間かかります。

割合や比、数の性質など高学年になると抽象度の高い分野が多くなりますね。とりあえず毎日簡単な問題でよいので取り組んでみましょう。毎日というのがポイントです。簡単な問題を繰りかえすだけで、本質がだんだん分かってきますから。

それでは。フランス対イタリアが始まっているのでこの辺で。あー、リベリが交代。フランスピンチ。

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2008年06月16日

学校の選び方

そろそろ学校側も新入生の受け入れのばたばたが落ち着き、外部向けのイベントがはじまっていますね。
文化祭、説明会、最近では体験授業など色々な催しがあります。いったいどこを見ればよいのか、どのような学校が本人にあっているのか。情報過多でもはや混乱の極みといった保護者の方も多いようです。
文化祭や説明会で一方的に与えられる情報は漠然としていることが多いです。現役の中学生・高校生を見ていて、学校によって大きく違いがあり、学校生活の楽しさや充実度を左右しそうだと感じるポイントを4つ紹介します。

・部活の日数と期限
学校によっては学業優先や宗教上の理由で部活の日数に制限があります。特にスポーツ系を希望されている方はきちんと確認しましょう。あと、進学校では高2で引退という学校もあります。高2で引退というシステムだと、最後の1年は他校の3年生と試合をし続けて引退ですから、現実的に全く勝てずに終わります。また指導者(顧問)の専門性の高さも重要です。

・宿題
カリキュラム以上に、生活全般に大きな影響を及ぼすのは宿題の量と質です。主要科目の予習・復習だけでなく、脳トレのような宿題までサービス満点な学校もあります。自分のペースで勉強したい人には大きなお世話ですし、保護者向けのパフォーマンスとして無駄に多い学校もありますから、きちんと確認しましょう。この点見誤ると地獄の6年間です。

・校則と生活指導
基本的に法律違反をしなければOKという学校もあれば、軍隊なみの学校も。これも入学後の快適性を大きく左右します。特に女子は躾け系の授業などもあり、あわないと非常に窮屈な学校生活になります。

・英語の講師陣
最近の大学受験において、傾向が最も大きく変化しているのが英語です。ここ数年で文書読解能力重視からコミュニケーション能力重視になっています。勤続何十年のベテランの学校の先生が、実践的な英語能力&指導力に長けているとは限りません。最先端の英語を指導出来る体制が整っているかどうかは要確認。慶応大学の湘南藤沢キャンパスの入試が始まった頃、全く対応できなかった学校の先生は多かったですし、現在でも東大の作文や要約などの採点、指導が出来ない先生は普通にいます。

最後の英語以外は、好みの問題ですが、子供にとってはとても大きな問題です。進学後に「合わない」「つまらない」などと言い出す場合、人間関係以外ではほとんどこれらが原因です。お金を払う親の視点では充実していると感じるサービスも、実際にそれを受ける子供にとって心地よい範囲なのかどうかはしっかり見極める必要があります。

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2008年06月11日

この世界には1で始まる数が多い

苅野です。タイトルの通り、この世界には1で始まる数が多いのです。
例えば、下は都道府県の人口ランキング。明らかに1から始まる数が多くありませんか?

東京都 12,369,185 人
大阪府 8,831,177 人
神奈川県8,687,422 人
愛知県 7,161,891 人
埼玉県 7,037,849 人
千葉県 6,028,315 人
北海道 5,655,754 人
兵庫県 5,588,268 人
福岡県 5,051,762 人
静岡県 3,792,982 人
茨城県 2,992,152 人
広島県 2,878,677 人
京都府 2,645,796 人
新潟県 2,455,741 人
宮城県 2,371,683 人
長野県 2,214,757 人
岐阜県 2,115,336 人
福島県 2,112,489 人
群馬県 2,033,535 人
栃木県 2,011,691 人
岡山県 1,950,952 人
三重県 1,864,185 人
熊本県 1,854,792 人
鹿児島県1,773,959 人
山口県 1,511,112 人
長崎県 1,500,156 人
愛媛県 1,481,569 人
青森県 1,459,855 人
奈良県 1,434,576 人
岩手県 1,401,763 人
滋賀県 1,366,415 人
沖縄県 1,347,304 人
山形県 1,229,854 人
大分県 1,216,735 人
石川県 1,179,168 人
秋田県 1,167,282 人
宮崎県 1,163,083 人
富山県 1,116,926 人
和歌山県1,056,050 人
香川県 1,020,421 人
山梨県 887,595 人
佐賀県 871,908 人
福井県 827,110 人
徳島県 817,937 人
高知県 806,673 人
島根県 753,135 人
鳥取県 611,073 人

たまたまだろう。県を区切る単位として意識的に選ばれたのだろう。などなど様々な意見があると思います。たまたま、机の上にあった女子学院中の過去問3年分の算数の答えの最初の数字を調べてみました。
1:26個
2:13個
3:8個
4:8個
5:4個
6:10個
7:5個
8:3個
9:1個

やはり、1が多いですね。ちなみに数学的には世の中の数字の3割は1から始まることになります。そして1から4までで始まるものがなんと7割。全部同じ確率ではないのか?という疑問がまず生じると思いますが、それは桁を固定したときですね。4桁の数と決めてしまうと、確かに千の位には1から9が同じ確率で現れます。これは小学校で習った通り。しかし、桁を決めずに、数全体を考えると、1が1番多くなり、8や9で始まる数は少ないのです。なぜでしょう?
この命題の不思議さは小学生でもわかるものですね。高校生までしっかりと数学を勉強するとその理由がわかってきます。皆さんが自分の手で解明して、その仕組みを報告してくれるのを楽しみに待つことにします。

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2008年06月09日

自転を感じに

月曜と水曜の週2でブログを担当しているの苅野です。思いつきで私のお薦め観光案内をしたいと思います。
ベッドに付いている本棚をふと見てみると、15年ぐらい前に売れた小説「フーコーの振り子」が目につきました。フーコーとは、フランスの物理研究者レオン・フーコーのこと。哲学者のミッシェル・フーコーとは違います。このフーコーの振り子とは、文字通りの「振り子」で、1851年に地球の自転を証明するために、パリ市のパンテオンの天井から67mのワイヤーをぶら下げ、その先に28kgのおもりをつけたものです。
この振り子を振れさせると、地球が自転していることにより回転方向が少しずつずれていくという実験結果によって地球の自転が証明されました。
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1995年にパンテオンで実験が再現されました。   パリの科学博物館で展示・再現されている振り子


このフーコーの振り子の実物は、パンテオンに展示されていますが、それ以外でもいろいろな所で再現実験が展示されています。都内では上野の国立科学博物館にあります。説明パネルもありますので、わかりやすいですね。百聞は一見にしかず。自転を是非感じてみてください。そしてパリに行くことがあれば、是非駅名にもなっているMusée des arts et métiersという科学博物館に立ち寄ってみてください。ルーブル美術館などと違って、全く人気がなくとても快適に見学できる穴場スポットです。

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2008年06月04日

ニッチに画期的

駒場東大前教室近くの大学生協にふらっと立ち寄ると、画期的な新商品が大々的に売り出されていました。単なる電卓ですが、なんと分数をそのまま表示できます。帯分数と仮分数の変換も可能。インテグラルの記号もきちんと表示できます。関数電卓ってかなり昔からある商品だと思いますが、小さな、しかし非常に満足度の高い改良がやっとなされたという感触です。桁数がもう少しあればという気もしますが、塾で使うには問題作成などにかなり重宝しますね。
DSCN1066.JPGDSCN1064.JPG
式が残るのも重要ポイント!       積分記号もそのまま。

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2008年06月02日

語学の上達には多読

最近では、小学生から英語を習う子供がとても多いですね。苅野も小学生の時、週に1回英語を習っていました。当時としては先進的?だったでしょうか。
しかし!これは確実に言い切ります。週に1度2時間習った程度の英語は、「全く」役に立ちません。そして「全く」残りません。子供の時間感覚では週に1度というのは、すっぱり忘れるのに十分な期間ですし、そもそも週に1度などというのは語学を習得するのには全くナンセンスなペースです。
毎日1時間以上、自分の目、耳、口を動かして初めてまともな語学力が身に付きます。
これぐらいやるには断固たる決意が必要ですね。
というわけで1つお勧めは、毎日でも何度でも読みたいもの、見たいものを題材にすることです。推薦図書になるような名作などは、あまり気持ちがのりませんね(苅野の場合)。日本語でそうなのですから、外国語ならなおさらです。マンガでも、大して中身のない流行小説でも、読まないよりは読んだほうが断然良いのです。
DSCN1062.JPG
苅野がすでに10回は読んだ本。世の中の語学教師のお薦め本とはほど遠いラインナップです。真ん中は「スラムダンク」。日本のマンガの外国語版もお勧めです。
ちなみに外国の本は、朗読CDが出版されていることも多いので、お気に入りの本と一緒にそろえてシャドーイングにも良いですね。苅野のipodには、ハリーポッターの朗読CDが入っています。

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