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濃さには食塩の濃さと水の濃さの2つの見方があります。 2007-10-29



濃さには食塩の濃さと水の濃さの2つの見方があります。

10%の濃さの食塩水が100グラムあります。この食塩水を70%の濃さにするためには食塩をどれだけ加えればよいですか。


ノーヒントです。
 

10%の濃さの食塩水100グラムには食塩が10グラム、水が90グラム入っています。

ここに食塩を加えるわけですから水の量は変わりません。

70%の食塩水というのは、食塩水全体の重さに対して、食塩が70%を占めているということですが、水を中心に考えると、食塩水全体の重さに対して水が30%を占めているということもできます。

つまり、新たに作られる濃さ70%の食塩水とは、水90グラムが全体の30%を占める食塩水ということができるのです。

90グラムが全体の30%ですから、全体は90÷0.3=300グラムになります。
現在全体で100グラムですから、差の200グラム分だけ食塩を加えればよいことがわかります。

出来上がる食塩水は全体で100+200=300グラム、食塩は10+200=210グラムとなり、その濃さは210÷300=0.7となり問題文の指示通りの食塩水が出来たことが確認できます。

答え:200グラム


食塩の濃さに関する解法は様々なものがありますが「濃さ」のイメージをしっかりと持たせることと食塩の濃さだけでなく、「水の濃さ」という視点を持つことが大切です。
食塩の濃さに限らず、全体を構成する要素の中で見落としがちなものは何かということを考える姿勢は大切です。
ふたのある容器に水を入れる問題で、水の体積だけでなく、水の入っていない部分の体積に注目するといった考え方です。
補集合に着目するということですね。


コメント (2)

まりも:

食塩は100gの水に37g程度までしか溶けません。
溶質を砂糖などに変えるべきでしょう。

ロジム:

ご指摘、ありがとうございます。

おっしゃる通りです。
食塩は温度による溶解度の変化が小さく、70%の濃さにはなりえません。
出題の意図として「水の濃さに注目する重要性」をうったえたいがために、題材に関して深く考えずに出題してしまいました。
疑問に思われた方々に、この場をかりてお詫び申し上げます。

また、適した溶質として、「砂糖」に変更をお願いいたします。

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