数量変化に対して、正比例なのか反比例なのかをイメージします。
電熱器を使って20℃の水300gを1分間加熱したら、23.2℃になりました。更に、20℃の水300gの中に、20℃の金属球1個を入れて1分間加熱したら、水と金属は23℃になりました。
(問)20℃の水300gの中に、同じ金属球を何個か入れて1分間加熱したら、22.4℃になりました。このとき、水の中に入れた金属球は何個ですか。
ただし、電熱器はいつも同じように発熱して、熱は水と金属球を熱することだけに使われるとします。
鉄球が水何gに相当するかを考えます。
答え、 5個
この電熱器は1分間で300gの水の温度を3.2℃上げる性能を持っています。
また、鉄球1個と水300gでは、温度は3℃上昇しており、これは水320g分となる。
(320=300×(3.2/3) (水量と温度変化は反比例)
つまり鉄球1個は水20gと同じあつかいができる。
水と鉄球をあわせたものは、1分間で2.4℃温度上昇している。これは水400グラム分である。
(400=300×(3.2/2.4))(水量と温度変化は反比例)
鉄球?個 は 水100g分に相当し(400 - 300 )、
鉄球1個は 水20gに相当するのだから、?は5
鉄球1個が水何gに相当するのかを考えるということも大事ですが、それ以上に
「数量変化に対して、正比例なのか反比例なのかをイメージする。」これがこの問題の肝です。
普段から、公式暗記の算術処理ばかりしていてはこういった能力は身につきません。
「ってことは」を繰り返し、おきていることをイメージする力を身につけます。
この電熱器は1分間で、300gの水の温度を3.2℃上げます。ここで単純に
「じゃあ、水が倍の600gだったら、水は6.4℃あがるの?それとも半分の1.6℃?」と考えてみることで、
頭の中に熱量に関するイメージが出来上がります。常識的に水が多ければ、上がる温度は小さいですよね。
この問題で、鉄球1個と水300g が 水281.25 g (300:?=3.2:3)
に相当する と計算してしまった生徒は、勉強の仕方を変えるべきです。そのまま勉強をつづけても絶対に成績は伸びません。