作業の過程にとらわれすぎず、結果の意味を考えましょう。
2つのコップに同じ量のミルクとコーヒーが入っています。大さじ4はい分のミルクをすくって、コーヒーの入っているコップに入れてよくかきまぜます。
つぎに、このコーヒーの入っていたコップから大さじ4はい分をすくって、ミルクの入っているコップに入れて、よくかきまぜます。
この作業の後、ミルクのコップの中のコーヒーの割合とコーヒーのコップの中のミルクの割合とでは、どちらが大きいでしょうか。
結果の意味を良く考えましょう。
2つの作業の結果、2つのコップに入っている液体の量は変わりません。
2つのコップともコーヒーとミルクが混ざっていますが、結果液体の量が同じということは、
ミルクのコップからコーヒーのコップへと移動したミルクの量と
コーヒーのコップからミルクのコップへと移動したコーヒーの量は同じ量です。
つまり、コーヒーとミルクがともに10リットルあったとすると、もしミルクが1リットルだけコーヒーのコップに移動したとすると、
同じ量のコーヒーがミルクのコップに戻ってきているということになります。
よって、コーヒーのコップの中のコーヒーに対するミルクの割合と
ミルクのコップの中のミルクに対するコーヒーの割合は同じです。
作業を直感的にとらえると、コーヒーのコップの中のミルクの割合の方が大きく感じます。
コーヒーの中に入れたミルクは純度100%のもので、ミルクの中にかえってくる同じ量の液体はコーヒーとミルクが混ざったものだからです。
直感と実際の差は、計算によって確認することが出来ますが、
本問のポイントは作業の流れをきちんとイメージすることです。
混ぜ終わった液体をきちんとイメージできれば簡単な問題です。
細かい点としては、液体の混合の問題では、
「混合液」のイメージを下の図1のように考える子供が多いのですが、
図2のようにとらえると「割合」として扱いやすくなります。