バネののびは、おもりの重さに比例します?
下の図は、伸びたり縮んだりしていないときの長さが18㎝の特別な2本のバネA、Bを表しています。バネAは両端を糸で結び8㎝以上伸びないようにし、バネBは特殊な加工をして伸び方に工夫を与えたものです。
また、下の左の表は、バネAにいろいろな重さのおもりをつるしたときのバネの長さを表しています。また、右の図は、バネBにいろいろな重さのおもりをつるしたときのバネの伸びを表したものです。これについて、次の問いに答えなさい。
問 下の図のように、重さのない棒にある重さのおもりをつるすことを考えます。棒が水平を保つように、このおもりを棒の真ん中につるすとき、おもりの重さは何gにすればよいですか。
テキストにおけるバネの常識にとらわれてはいけません。
500g
棒の中央につるすので、バネA、Bに加わる力は等しくなります。また、同様に棒が水平を保った状態で下がったので、バネA、Bの伸びがそれぞれ等しくなります。
つまり、同じ力で同じ伸びになるので、完全にバネA、Bのグラフが一致する点とわかります。ここで、バネA、Bともに伸び方が特殊なので、バネBのグラフにバネAの伸び方を記入してみると、下の図のようになります。
よって、図3よりそれぞれのバネの伸びは8㎝、それぞれのバネに加わる力は250gとなります。
したがっておもりの重さは250+250=500gとなります。
さて、本来テキストで学習するバネの問題では「バネの伸びとおもりの重さは比例する」が常識となっています。
しかし、この問題のように特殊な加工をすることでそれに従わない場合もあるのです。「与えられた条件に従う」「問題作成者の誘導にのる」ことが物理単元ではよく見られます。
「解き方の暗記」にとらわれることなく、「何をすればよいのかを探る意識」を持ってほしいものです。
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ところで、こんなのはじめました。
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