データを読む訓練を怠ってはいけません。
ドライアイスは、二酸化炭素が固体になったもので、とても温度が低いものです。これによって水がこおることから、食塩水もこおるかどうかを調べるために、次のような実験を行いました。この実験について、次の(1)、(2)に答えなさい。
<実験> 小さなビーカーに、下の表のような12種類の食塩水を作り、これらの食塩水を、細かく砕いたドライアイスがたくさん入った水そうの中で冷やすと、どれも氷ができた。その後、これらのビーカーをある温度の冷凍庫に入れておいたところ、水10gに食塩2.0gをとかした食塩水の氷だけがとけた。ここで、表の中の温度は、食塩水がこおりはじめたときの温度を示している。
(1) 水30gに食塩1.5gをとかした食塩水は、何℃で氷ができはじめますか。
(2) 下線部で、この実験に用いた冷凍庫の中の温度として、
最も適当なものを次のア~オから選び、記号で答えなさい。
ア.0℃ イ.-5℃ ウ.-10℃ エ.-15℃ オ.-20℃
表のデータから、何が読み取れますか?
(1) -3.2℃
(2) ウ
まず、食塩水は凍ります。これは、この実験結果を見ても明らかですが、
注意するべき点「は水と食塩の量によって凍り始める温度が変化する」ことです。
(本来、水が凍り始める温度は0℃ですが、何かが溶けている液体は凝固点降下という減少により0℃以下で凍り始めます)
ここで、注意深く表を見てみると、次のことがわかります。
・一定の重さにおいて、食塩の重さと凍り始める温度が比例する
・一定の食塩水の重さにおいて、水の重さと凍り始める温度が反比例する
つまり、一言で言えば水の重さと食塩の重さの比が一定であれば、
食塩水が凍り始める温度は変わらないということです。
(1) 水:食塩=30:1.5=20:1なので、表から-3.2℃とわかります。
(2) 下線部から、-12.8℃で凍り始めた実験の氷だけが溶けてしまっているので、冷凍庫の中の温度は-12.8℃より高いことがわかります。また、同様に表の-6.4℃で凍り始めた実験の氷は溶けていないわけですから、-6.4℃以下であることがわかります。よって、答えはウしかありません。
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