
意外に知られていない問題です。

地球上にある海水は、太陽や月の引力などの影響を受けて移動します。
これにより、潮の満ち干が生じ、1日の中で同じ地点にもかかわらず海水面の高さが変化するのです。
下の図は、太陽と月が一直線にならんだときのようすを表しています。太陽と月の引力の影響だけを考えると、この図のように1日のなかで潮の満ち干は1回しかありませんが、実際は2回あります。その理由として最も適当なものを、次のア~エから選びなさい。
ア.海では波が起こるため、潮が満ちたり干いたりするから。
イ.海底には浅い部分と深い部分があるため、海水面の高さが変わるから。
ウ.温度の変化により、海水の体積が変化するから。
エ.地球にはたらく遠心力により、海水が移動するから。
ありません。
エ
消去法で処理が可能です。
ア.波で満ち干するのであれば、1日に数え切れないほどの回数だけ満ち干が起きてしまいます。
イ.海底の深さが異なっても、水面の高さには影響ありません。海底の深さが深いところほど海も深くなるだけです。
ウ.温度の変化による水の体積変化は、微々たるものでしかありません。これにより、海水面の高さが数センチも変化するとは考えにくいですし、たとえ変化があったとしても問題の図で満ちている部分が(太陽であたためられるので)より盛り上がるだけです。
これより、答えはエとなります。地球にはたらく遠心力によって、問題の図で満ちている部分の反対側にも海水が移動し、下の図のようになるのです。
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ところで、こんなのはじめました。
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