
正確に場合が分けられますか?

あるクラスで、代表者1人と、書記2人(男子1人、女子1人)を選ぶことになりました。立候補したのは、男子4人と女子3人です。このとき、選び方は全部で何通りありますか。
積の法則・和の法則を正しく使い分けます。
60通り
代表者を選ぶのは7通り、書記男子を選ぶのは4通り、書記女子を選ぶのは3通りなので、7×4×3=84通りとするのはNGです。
まず、代表者を1人選んだ段階で、書記になれる男子、女子は4人、3人いません。
次に、このような誤答です。
代表者を選ぶのは7通り、書記男子は候補を1人減らして3通り、書記女子も候補を1人減らして2通りなので、7×3×2=42通り。
代表者を1人だけ選ぶのに、書記の男子、女子ともに1人減ることはありません。
さらに、次のような誤答も考えられます。
代表者を選ぶのは7通り、書記男子は候補を1人減らして3通り、書記女子は候補を減らしていないので3通りとなり、7×3×3=63通り。
これでは、代表者が男子と決められています。よって、代表者を選ぶときに7通りも考えられません。
また、男子ではなく女子を減らした7×4×2=56通りも、同様な誤りです。
つまり、代表者を任意の7通りにした場合、それが男子なのか女子なのかで、その後の書記の選び方が変わってきます。
よって、まず代表者を男子にするか女子にするかで場合を分けて考える必要があるのです。
1)代表者が男子の場合
代表者(男)を選ぶのは4通り、書記男子は候補を1人減らして3通り、書記女子は候補者を減らしていないので3通りとなり、4×3×3=36通りとなります。
2)代表者が女子の場合
代表者(女)を選ぶのは3通り、書記男子は候補を減らしていないので4通り、書記女子は候補を1人減らしているので2通りとなり、3×4×2=24通りとなります。
これより、36+24=60通りとなります。
ちなみに、男子も女子も選ばれる可能性のある代表者を先に選ぶと、このように場合分けが必要になりますが、以下のように男子、女子が決められている書記から選ぶことで、場合分けは不要になります。
書記男子を選ぶのは4通り、書記女子を選ぶのは3通り、代表者は候補を2人減らして5通りなので、4×3×5=60通りとなります。
きちんと場合分けをするか、場合分けのないように工夫するか、これはどちらがよいという訳ではありません。その状況に応じて、処理をしていくことが大切です。
※特に、場合分けをしなければ「おかしい」「何か変だ」「気持ち悪い」という感覚をもてるかどうかが重要です。
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ところで、こんなのはじめました。
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