テキスト学習の弊害は、初見問題に手が出ないことです。
下の図1は、東京で南の空に見えた月を表しています。このような形の月を「三日月」とよびます。
いま、図2のように月の最も上に位置する点をA、最も下に位置する点をBとします。
あなたが宇宙飛行士になって月のA点に着陸したときのことを考えます。着陸したA点からB点まで最短で行くにはどのようなルートを通ったらよいですか。
最も適当なものを、次のア~エから選び、記号で答えなさい。
ア.曲がり方が大きいので、ルート1が最短になる。
イ.曲がり方が小さいので、ルート2が最短になる。
ウ.ルート1、2どちらも最短になる。
エ.この図だけでは、わからない。
月は球体です。
ウ
図のような平面の模式的な図では、曲がり方が小さいルート2の方が最短になるように見えますが、実際に月は球体です。ルート1も2も、月の周の半分に他なりませんから、どちらでも同じということになります。(地球でいえば、北極から南極まで経線にそって南下すれば、どこでも同じですね)
さて、月の満ち欠けの問題は、中学入試の理科で頻出です。天体分野は苦手にする生徒が多く、その結果いろいろと丸暗記にはしりがち(指導者も含めて)です。満ち欠けして見える月の形も、ペーパー学習では平面の模式的な図ばかり登場し、結果その図しか頭に入っていない生徒も少なくありません。せっかくの壮大な宇宙の一部の学習ですから、きちんとイメージをもって学習を積んでもらいたいものです。
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ところで、こんなのはじめました。
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