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ひとりごと・雑談 アーカイブ

2008年05月26日

算数とチェス

思いつきで、新しく銀座に出来た東急ハンズにポータブルのチェス盤を買いに行きました。囲碁、将棋コーナーとまとめられていたのですが、「頭に良い」「算数脳のトレーニングに」といった宣伝文句が目につきました。因果関係はあるのでしょうか。相関関係と因果関係を混同するか、しないか。これは、何かにつけて能力を高められる人と高められない人の違いなのではないかなと最近思います。
映画ビューティフルマインドで、プリンストン大学の中庭には囲碁盤がおいてありました。数学の得意な人がこのようなゲームを好み、強いという傾向はありそうですね。
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初心者苅野と一緒にはじめてみませんか?算数の点が上がるかどうかはわかりませんが、結構楽しいです。

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2008年05月21日

いつのまにか資産家

参考書が値上がりしています。といっても、最近の値上げブームのことではありません。20年から10年前位まで出版されていた古本です。主に上位大学受験用で絶版になった参考書が古書店やインターネットオークションで高値で取引されています。おそらく出版社としては、非常に小さな部数しかでないので重版をしにくいのかもしれませんね。しかし、上位大学受験者はとても熱心なので、良いという噂の参考書はなんとしてでも手に入れようとしての現状でしょう。実際、とても詳しくて本質的、大学レベルまで含んだ橋渡し的な役割も担える参考書は多くが絶版、希少本化しています。こういった参考書が書店から姿を消し、お手軽入試マニュアル本ばかりがもてはやされていると、次世代の研究を担う本当に優秀な学生の層が薄くなるのではないかと少し心配です。

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「数学の計算回避のしかた」
わずか10年前に出版された定価800円のこの本は、本日アマゾンで15000円です。

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2008年05月14日

宇宙飛行士候補者集中

@東大数理科学研究科掲示板。宇宙飛行士の皆さんは、この募集ポスターに本気になった人たちなんでしょうね。「宇宙には行ってみたいなー。」といって通り過ぎる私には無理ですね。宇宙旅行を目指します。苅
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2008年01月01日

あけましておめでとうございます 2008元旦

あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。

早いものでロジムが門前仲町に開校して4年目に突入します。2月には4回目の新入生を迎えます。
「そろそろ落ち着いてきましたか?」設立時に心配してくれた方々や当時の生徒、保護者の皆さんから最近よく掛けていただく言葉です。2教室で150名近い生徒の皆さんに通っていただくようになり、確かにロジムは安定して存続できるようになりました。しかし生徒と接する、さらに言えば人間を相手にする仕事は、安易に前例をあてはめるようになったら終わりです。常に相手を注意深く観察し、コミュニケーションを取り、提供していくものを改善していく。それは「確立」されることのない永続的な作業です。

31日も、1日も講師陣は各自が次の授業に向けての反省と更新に従事しています。そこには生徒のみなさんに常に新しい仕掛けをしていきたいという思いがあります。

主役である生徒のみなさんが輝ける仕掛け。今年も、みなさんと一緒にロジムを成長できる場所に作り上げていきたいと思います。

学習塾ロジム塾長 苅野
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  • あけましておめでとうございます
  • 謹賀新年
  • あけましておめでとうございます 2009元旦

  • 2007年10月05日

    数学者はキノコ狩りの夢を見る

    苅野です。ある学年の新しい問題作りなどに気をとられて、なかなかブログに参加できていませんでした。ごめんなさい。
    タイトルはNHKの特集番組です。生徒に見せてあげようと録画したのですが、コピーガードで私の自宅でしかみられませんので、概要と再放送のお知らせです。
    内容は、1904年にフランス人アンリ・ポワンカレによって提出された三次元空間の性質に関する予想、通称ポワンカレ予想を巡る物語。世界中の数学者達の挑戦と失敗の歴史、そして2003年に証明したロシア人数学者ペレリマンの人生について。
    よく「なんで算数・数学なんて勉強するの?」という声を耳にしますが、ゲームやサッカーに夢中になる人間がいるように、「面白いから」数学にのめり込み、人生をかける人々がいることがわかります。このような物語に触れると詳細は理解できなくても数学が何か面白いものに思えてきます。とてもよくできた番組なので、稚拙な説明はこれくらいに。以下、再放送の日程です。
    チャンネル:BShi
    放送日 :2007年10月10日(水)
    放送時間 :午後2:00~午後3:50(110分)
    小学校高学年ぐらいからなら理解できるのではと思います。
    実は20世紀に入って、百年単位で解けなかった数学の問題が数多く解決されています。子供でもわかりやすいフェルマー予想の解決の物語などは数多く出版されています。このような挑戦物語は本格的な数学好きの入り口としてとても良いと思いますので、是非。

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    数学者はキノコ狩りの夢を見る

    苅野です。ある学年の新しい問題作りなどに気をとられて、なかなかブログに参加できていませんでした。ごめんなさい。
    タイトルはNHKの特集番組です。生徒に見せてあげようと録画したのですが、コピーガードで私の自宅でしかみられませんので、概要と再放送のお知らせです。
    内容は、1904年にフランス人アンリ・ポワンカレによって提出された三次元空間の性質に関する予想、通称ポワンカレ予想を巡る物語。世界中の数学者達の挑戦と失敗の歴史、そして2003年に証明したロシア人数学者ペレリマンの人生について。
    よく「なんで算数・数学なんて勉強するの?」という声を耳にしますが、ゲームやサッカーに夢中になる人間がいるように、「面白いから」数学にのめり込み、人生をかける人々がいることがわかります。このような物語に触れると詳細は理解できなくても数学が何か面白いものに思えてきます。とてもよくできた番組なので、稚拙な説明はこれくらいに。以下、再放送の日程です。
    チャンネル:BShi
    放送日 :2007年10月10日(水)
    放送時間 :午後2:00~午後3:50(110分)
    小学校高学年ぐらいからなら理解できるのではと思います。
    実は20世紀に入って、百年単位で解けなかった数学の問題が数多く解決されています。子供でもわかりやすいフェルマー予想の解決の物語などは数多く出版されています。このような挑戦物語は本格的な数学好きの入り口としてとても良いと思いますので、是非。

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    2007年06月10日

    最近の大学

    苅野です。
    いまだに月に何回か母校の近くにあるそばやに行くついでに、
    構内を散歩しているのですが、独立法人化の影響かさまざまな
    変化が見受けられます。写真のように、様々な店が出店してい
    るのです。大学の提供するサービスとして本質的ではないと思
    いますが、営業努力といったところでしょうか。


     

     


    その営業努力の一環として、現在東大の駒場キャンパスで高校生
    のための金曜講座というものが開催されています。大学での勉強
    を高校生にもわかるように噛み砕いて紹介するというものです。
    中学生も多く参加しているようですし、十分理解出来る内容だと
    思います。是非、参加してみて下さい。
    内容紹介HP:http://high-school.c.u-tokyo.ac.jp/about/index.html

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    2007年06月04日

    早慶(順不同)戦

    苅野です。極私的な休日日記です。今週末はロジムはお休みでした。いつもは様々な雑用があるのですが、日曜日に時間を作り、久々の早慶(順不同)戦に行ってきました。苅野は、中学・高校が早稲田だったので、もちろん早稲田の応援です。ハンカチ王子こと斉藤選手の登板日とあって、神宮は超満員。苦労して、というか後輩に苦労させて手に入れたチケットで楽しみました。


     なぜか慶応大学学生チケット・・・。入れただけ幸運です。

     慶応側のスタンドでひっそりと早稲田を応援しました。


    来る度に思うのですが、このイベントはとても限られた人、つまり学生か卒業生しか楽しめないものだと思うのですが、なぜかとても有名ですよね。それだけ両校の卒業生が世の中に多いということでしょうか。付属校の生徒も含め、総出で盛り上がるこの試合に参加できることは、それだけで入学した価値があると思うのですが、今時あまり同意は得られない意見でしょうか・・。早慶(順不同)の中学校の学校見学の一環として早慶(順不同)戦の観戦を是非おすすめします。盛り上がりは、W杯の日本戦か、日本シリーズの阪神戦級です。「早稲田に入る」「慶応に入る」とついてくる貴重な経験を疑似体験できます。

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    2007年05月19日

    生きている学問

    苅野です。
    私の趣味は、おいしいものを食べること、フットサル、そして理解出来ないにもかかわらず最先端の学問についての論文や本、記事を読むことです。
    最初の2つは置いておいて、3つ目。理解できないものが多いのですが、効能があります。それは、「こんなに様々な分野でたくさんの事がわかっていないのならば、自分もなにか未知のものを発見できたりするのではないか。」と勝手に夢想し、やる気が出てくることです。
    既に固定化した知識を何年も写経することになれている子供たちにとっても、その学問にまだ確定していない部分、未知な部分があると知ることは、目の前の学問がまた違ったものに見えてくる契機になるのではないでしょうか。また、そのような世界を見せてあげることは我々大人の役目だと思います。
    フェルマーの最終定理を解いたワイルズは、10歳の時にこの問題に出会ったそうです。私が10歳の時に出会ったのは、雑誌に載っている既製品のラジコンをどうやって親に買ってもらうかという問題でした。差が歴然ですね・・・。
    ちなみに今、勝手に注目している数学者は京大教授の「望月新一」さんです。
    http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~motizuki/まず写真から強い天才オーラを感じますね。人の履歴に驚いたり、崇拝することは全くないのですが、この方の履歴には驚きを隠せません。19歳でプリンストン大卒とは、、、。しかもまだ38歳。偉大な目標に向かって進めている研究の途中経過を惜しげもなく逐一公開していることにも恐れ入ります。研究内容についての理解は数%なので、目下この方の論文を少しでも理解して、最先端の数学の世界をのぞき見するというのが目標です。どなたか噛み砕いて説明のできる方がいたら教えてください。

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    2007年05月14日

    人が楽しんでいるものは楽しそうに見えるんです。

    私は、都内の大学の半付属の中高一貫高に進学しました。学年担当の先生達が6年間持ち上がりという制度だったので、中高6年間ほとんど同じ先生達から指導を受けました。というわけでまとめて中高編です。

    「どうやって算数・数学が得意になったのか?」という質問から始まったお話ですが、私はこの学校で数学だけでなく勉強、さらには字を読むことまで嫌いになりました。坊主憎けれりゃ袈裟までというやつですね。おかげさまで、私はいまだに視力が左右とも2.0です。目の健康を気遣ってくれた、私の中高時代の授業を振り返ってみます。

    入学後、私はとんでもないところに来たとショックを受けたことを覚えています。それはみんなが「勉強=すべきもの」「宿題=やるべきもの」「順位=あげるもの」という考えを当たり前のように持ち合わせていたことです。そして、先生もまた同様でした。まあ、一応「進学校」を標榜している学校でしたから、当たり前なのですが、志望動機が「坊主ではない(地元の公立が坊主強制だったので)」「受かりそう」「近い」だった私は全く馴染めませんでした。

    「勉強=すべきもの」という前提が成り立っているので、先生達に授業を面白くしようという意識は全くありません。ただでさえ、身近に感じにくく無味乾燥になりがちな中学、高校の数学カリキュラムをひたすら朗読される毎日です。義務を履行する生徒達とそれを監視する先生達。中途半端な自称進学校によくある風景ですね。
    当然、落ちこぼれました。300人いましたが下から20番以内を常に確保。高校生になると下から10番以内を確保し続けます。全盛期の高2では下から3番。私より下の2人は学校からいなくなりました。10段階の平均で3ぐらい。通信簿は真っ赤でした。数学は1です。

    当時、数学担当の先生と交わした会話です。
    「おまえ、やる気ないだろ?」「ないわけじゃないんですが先生の声を聞くと眠くなるんですよ。」「おれも眠いけどがんばってるんだから、おまえもがんばれよ。」
    私の数学の先生は、数学の楽しさを教えてくれるのではなくて、数学を通して我慢することを教えてくれていたんですね。ありがた迷惑な話です。

    こんな具合ですから、居心地が良いわけがありません。宿題をやらない私にご丁寧に説教までしてくれる同級生まで出る始末でしたので、中3で親に「退学してバスケの強いK高校に行きたい」と申し出ます。バスケットが好きで、これだけは一生懸命にやっていましたので。しかし、私の親は「あんたにいくらかかったと思ってるの!」と保護者が受験生に言ってはいけないNGワードを次々と並べて罵倒して私の心を折ってくれました。

    完全な無気力少年となり、成績的にも学校のお荷物状態となった私は、高3の夏に部活を引退した後は、不登校になりました。家を出た後、九段下で途中下車をし、神保町の古本屋街で立ち読みする毎日です。しかしここで、私の人生を変える出会いがありました。靖国通り沿いの古本屋をほぼ制覇した私は、白山通りの古本屋に進出します。その先に、当時も今も無名な小さな塾がありました。立ち読みに飽きてふらふら歩いていると、その塾の前で小学校の塾の同級生に出会いました。立ち話をしていると、その同級生の塾の担任の先生であり、後に私の担任にもなるN先生が通りがかりました。同級生がわたしのことを紹介すると「大学は推薦で行くのか?」と聞いてきました。「いえ、受験です。」「塾は?」「いってません。」「じゃあ、うちに来いよ。」推薦を蹴って国立を受験する優秀な生徒と思ってしまったらしいのですが、とにかく私の通う塾が偶然に決まりました。

    塾のクラスではなんと男子は私一人のみ。クラスメイトは、桜蔭と女子学院と雙葉のみ。渡された教科書で理解できるのは数字のみ。申し込みを後悔しつつ、初回の授業に出席しました。やはり全くわからなかったのですが、授業中に先生が話してくれて、今なお覚えている話があります。
    「先週勉強していて気づいたことがある。それは・・・・・。これが証明できればおれも有名人だから、しばらくがんばるよ。」
    ・・・・の説明は理解不能でしたが、おじさんである先生がいまだに勉強していて、証明して有名になるためにしばらくがんばっている。30過ぎのおじさんも、そしてクラスメイトのみんなも面白がっている。その姿を傍目から見ているだけで、その・・・・がなにかとても魅力的なものに思えてきたのです。

    すでに捨ててしまっていた教科書を三省堂で買い求める所から私の数学の勉強は再スタートしました。「楽しいものを勉強している」という意識がわからないなりにもあり、マンガを読むように集中しました。自分が楽しんでいる人は、初心者を喜んで受け入れてくれるもので、先生もクラスメイトも競ってわかりやすく、楽しそうにねばり強く説明してくれました。

    1教科楽しくなり、得意になるとその手法は応用がきくものですし、「勉強には楽しいものがある。」という意識も芽生えていたので食わず嫌いせず幅広く手をだし、受験に必要な科目をそろえることができたのです。

    その後、教える立場になりこの先生と机を並べたことがありました。常々おっしゃっていたのは、「生徒は教師があこがれるものにあこがれる。教師が楽しそうに物事を追いかけていれば、生徒達は後について必死に追いかけてくるものだ。」ということです。

    (この話のまとめ)

    私は、全く数学を楽しんでいない教師と人並み以上に数学を楽しんでいる教師の両方に教わる機会があり、後者の効能についてとても実感を持つことになりました。
    もちろん、中・高生に、「理不尽な社会と会社の規範に従う忍耐力」の土台をつくることは必要だと思いますが、貴重な数学の授業(だけでなく英語、国語、社会、理科)を使う必要はないと思います。私が、数学について現在のレベルにまで至ることができ、そして、数学について人と比べて得意、不得意だということを気にすることなく、現在でも数学について学びたい、知らないことを知りたいと思う気持ちを持ち続けているのは、数学が学ぶに値する楽しいものであるという思いを強く抱くことができたからです。

    人が物事を得意になるきっかけには様々なものがあると思います。必要に迫られたからということもあるでしょう。しかし、今回のテーマである算数、数学についていえば、小学生、中・高生が「必要に迫られる」ことはほとんどありません。高いレベルに到達するには、無味乾燥な基本トレーニングも数多く必要です。教える側として意識しなければならないのは、「教える側が楽しんでいないものは、教わる側も楽しめない。」ということです。数学が楽しいものであるという思いを持たせることが大切です。そのためには、教える側が楽しむ姿勢を見せる、(本当に楽しめれば尚よし)ことが最も大切です。もし、大人がしつけの一環として「やるべきこと」として権力をつかってやらせるならば、それは好きになり、得意になることと引き替えであることを覚悟しなければなりません。

    「やるべきこと」を決めてもらって、それを遂行することが心地よい人もいるかもしれません。しかし、それではいつまでたっても誰かの追随者にしかなれないでしょう。少なくとも私はそのような安易な追随者と一緒に、自分の好きな算数や数学について話をしたいとは思いません。

    どうしたら算数・数学を好きになってもらえるのか?まずは、ご自身で算数・数学の楽しみを見つけ、子供そっちのけで、そして子供の見えるところで楽しんでみてください。親が好きなものに子供は大きく影響されますから。

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    karino

    プロフィール

    東京大学卒業後、大手人事・経営コンサルティング会社で社会人向けのロジカルシンキング研修、指導を担当。その中で、英語教育などと同様小さい頃から考え方の基礎に親しむ必要性を痛感し、2004年に退社、ロジムを設立。現在、都内2教室で小学生を対象に、教科授業と並行してロジカルシンキングの初歩をかみ砕いて指導。 執筆・講演の依頼はこちら

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