開成中より。知っていれば簡単ですが、知らない時にどうすればいいのかを考えさせられる問題です。
これまで人類は長い間、二酸化炭素を発生させてきただけでなく、それを減らす努力をしてきませんでした。それにもかかわらず空気中の二酸化炭素の体積の割合は意外に大きくなっていません。この理由は、日光を利用した植物の働きの他にも考えられます。それはどのような理由でしょうか、15字以内で君の考えを述べなさい。
(開成中)
二酸化炭素の特徴を思い出し、そこから結論を探します。
海や川にとけこむから。
こういった問題を知識として解くのではなく、思考結果として解くことができることが本当の学力だと思います。
出発点は、登場人物である「二酸化炭素」の特徴を洗い出すことからです。
空気よりわずかに重く、無色無臭であり、燃えることはなく、水に溶けやすい・・・。
この中で大気中の二酸化炭素の量に関係しそうなものは・・・・。ここでピンとくるわけですね。
~今回の問題より導かれる出題校からのメッセージ~
問題を分解し、既存の知識と比較していく姿勢が大切
数の問題は、問題の本質を見抜くことが難しい分野の1つです。
本問も一瞬とまどってしまう受験生も多かったのではないでしょうか。
灘中の1日目は50分で13問。瞬時に見当をつけ、分解して既知の問題に結びつけることが求められます。
時間が無い中で、ある程度の粘り強い変形作業が要求されるので、
同時に別の解法を検討したりや撤退のタイミングを考えるなど高度な処理能力が必要となります。
普通の受験生にとっては、問題をじっくり読み、類題をしっかりと検討するという姿勢を身につけるのに適した良問です。