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駒場東邦中より。複雑な立体切断を基本定理に落とし込みます。 2007-06-04



駒場東邦中より。複雑な立体切断を基本定理に落とし込みます。


下の図のように1辺の長さ2cmの立方体を4個はり合わせてできた立体を考えます。この立体を3つの頂点A、B、Cを通る平面で切断しました。

(1) 上の図に切り口の図形を書き入れなさい。

(2)(3)省略

(駒場東邦中)



切り口のラインの中で、明らかなものからひとつずつ描いて行きましょう。


切断面は図のとおり


立体図形を平面で切断したときにできる 断面の切り口を求める問題では
基本のルールをしっかりと追っていくことが重要になります。

(基本ルール1)
切断面は必ず切断するように指定された点を通る
当たり前のように思えますが、一番大事なルールです。
今回の場合、これでまず頂点Aと頂点Bを結ぶ直線が結べます。

また、

(基本ルール2)
切断面は必ず連続している
も一見当然のように見えますが大切なルールです。

(基本ルール3)
向かい合う平行な平面の上を通る切り口は平行である
このルール2を使うと、ルール1と合わせて頂点Cから線分ABと平行につながる
切り口を描くことができます。

(基本ルール4)
切断する平面上の各点を結ぶ線上に、切断される立体の外壁が重なれば
そこは切り口である

ここまでくると、すこし立体的な想像力が必要となってきます。
ただ、最初の3つのルールに従って条件整理ができていれば
作業はずっと間楽になっているはずです。

ここで三角形ABCを考えてみると頂点Aと頂点Bから
斜めにのびる線分が引けます。
ここさえ書くことができれば残りの線は すべて最初の3つのルールから描くことができます。

~今回の問題より導かれる出題校からのメッセージ~
想像力の不足は論理の積み重ねで補うことが大切

算数の図形問題、とくに立体図形の問題はひらめきや立体的なイメージ力 が大切だと思われがちです。

しかし、今回の問題のように基本のルールをしっかりと守って きちんと条件整理をすることで 一見トリッキーに見える問題でもずっと簡単に解くことができます。

どんな算数の問題でも大事なのは基本的なルール。
一見難しそうに思える問題でもしっかりと条件を整理していけば 簡単な基本の組み合わせに分割できることを理解しましょう。


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