整数問題は、(整数という限定があるにもかかわらず)避けられがちです。
0より大きい整数は、自然数とよばれます。そして、これらの自然数の多くは、連続したいくつかの自然数の和で表すことができます。たとえば、3=1+2、12=3+4+5、100=18+19+20+21+22などがその例です。これについて、次の問いに答えなさい。
(1) 98を連続した自然数の和で表すとどうなりますか。
(2) 1000以下の自然数の中で、連続したいくつかの自然数の和で表すことができないものはいくつありますか。
・奇数とはどのような自然数ですか?
・まったくイメージがわかなければ、とにかく調べることです。
(1) 11+12+13+14+15+16+17
(2) 10個
まず、偶数は2の倍数なので、必ず同じ自然数2つの和(□+□)で表すことができます。
これに対し、奇数は偶数よりも1大きい数(□+□+1)ですから、
必ず□+(□+1)という2つの連続した自然数で表すことが可能です。
また、奇数の倍数(3の倍数、5の倍数、7の倍数、…)は、
等しい奇数個の自然数で表すことができるので、以下のとおり必ず連続した自然数で表すことが可能です。
3個 □+□+□→(□-1)+□+(□+1)
5個 □+□+□+□+□→(□-2)+(□-1)+□+(□+1)+(□+2)
7個 □+□+□+□+□+□+□→(□-3)+(□-2)+(□-1)+□+(□+1)+(□+2)+(□+3)
など…
つまり、連続した自然数で表すことができない数は、偶数の中で奇数の倍数ではないものとわかります。
よって連続した自然数で表すことができない数は、素因数分解したときに奇数を含んではいけないわけですから唯一偶数の素数である2ばかりをかけあわせた数となります(1を除く)。
(1) 98は7の倍数なので、14+14+14+14+14+14+14→11+12+13+14+15+16+17と表されます。
(2) 1、2、4、8、16、32、64、128、256、512の10個です。
まとめ
整数問題は、難しいと思われがちですが、それは「調べる」作業を怠っている証拠です。
整数の問題は、特にことわりがなくても何か決まりがあるものです(そうでなければ問題になリません)。
この作業を面倒くさいと思うか、面白いと思うかは、大きな差であるといえるでしょう。
「勉強はつまらない」ではなく、
「何かの答えは自ら導き出してこそ意味がある」ことこそが勉強であることを知ってほしいですね。