条件整理力という全ての科目に通じる基礎能力を手に入れてください。
①~⑦の水溶液は、下の7つの水溶液のどれかです。下の実験をもとに、それぞれの水溶液が何であるか答えなさい。ただし、A~Eと結果1~5の順番は対応しているとは限りません。
水酸化ナトリウム水溶液
過酸化水素水
炭酸水
ホウ酸水溶液
アンモニア水
うすい塩酸
石灰水
A 水溶液にアルミはくを入れたところ、とけたものを○と表す。
B 水溶液に赤色リトマス紙をつけたところ、色が変わったものを○と表す。
C 水溶液を蒸発皿にとり、アルコールランプで加熱したところ、においがしたものを○と表す。
D 水溶液に青色リトマス紙をつけたところ、色が変わったものを○と表す。
E 水溶液を蒸発皿にとり、アルコールランプで加熱したところ、固体が残ったものを○と表す。
問 ①~⑦の水溶液はそれぞれ何ですか。
ノーヒントです。
①石灰水 ②ホウ酸水 ③アンモニア水 ④炭酸水 ⑤うすい塩酸 ⑥過酸化水素水 ⑦水酸化ナトリウム水溶液
下の表を見てみると、水溶液によって反応を示す実験の個数が異なることがわかります。
これにより、どの実験にも反応しない⑥が過酸化水素水、
1つだけ反応する④が炭酸水とわかります。
すると実験Dが実験結果4と判明するので、同じく実験Dに反応する残りの水溶液に注目すると、ホウ酸水と塩酸です。
この2つも反応する実験の個数が異なるので、②がホウ酸水(○が2個)で⑤が塩酸(○が3個)とわかります。続いて、ホウ酸水がもう1つ反応を示したのが実験Eですから、これが実験結果2となります。このようにして、残りも特定することが可能です。
この問題は、実験結果1~5が、実験A~Eのうちどの結果なのかが不明であるところが難しく感じる原因です。
そこで、とりあえず7つの水溶液に対してA~Eの実験を行ってみて、表に整理してみると、
反応を示す実験の個数に差異があることに気づけるのです。
水溶液の分析実験の中に、理科的性質を絡めた条件整理の要素を含んだ良問です。
ぜひ、誰かに解説できるくらい自分の頭の中で整理してほしい問題といえます。