
「質量保存の法則」は、化学系計算問題に欠かせません。

石灰石の主な成分は炭酸カルシウムとよばれる物質です。この炭酸カルシウム5gを強く熱すると、合計で2.2gの二酸化炭素が発生し、あとに2.8gの物質が残ることがわかっています。
いま、重さや炭酸カルシウムの含まれる割合が異なるA~Dの4つの石灰石を強く熱して二酸化炭素を完全に発生させ、あとに残った物質の重さをはかると、下の表のようになりました。
(1) 炭酸カルシウムの割合が最も多いのはどの石灰石ですか。A~Dから選び、記号で答えなさい。
(2) (1)で答えた石灰石に含まれる炭酸カルシウムの割合は何%ですか。割り切れない場合は、四捨五入をして整数で答えなさい。
加熱によって重さが軽くなる理由を考えましょう。
(1) C
(2) 85%
問題文中の「炭酸カルシウム5gを強く熱すると、合計で2.2gの二酸化炭素が発生し、あとに2.8gの物質が残る」ことに注目すると、反応の前後で全体の重さが変化していません。
これより、発生した二酸化炭素の分だけ重さが軽くなることがわかるので、A~Dでそれぞれ軽くなった分が二酸化炭素の発生量であると考えられます。
ここで、炭酸カルシウム5gに対して発生する二酸化炭素が2.2gである(比で表せば25:11とわかる)ことから、
それぞれ軽くなった分の(25/11)倍が炭酸カルシウムとなります。
A 10-6.92=3.08gが二酸化炭素発生分。3.08×(25/11)=7.0gが炭酸カルシウム分。
よって炭酸カルシウムの割合は70%となります。
B 20-12.96=7.04gが二酸化炭素発生分。7.04×(25/11)=16.0gが炭酸カルシウム分。
よって炭酸カルシウムの割合は80%となります。
C 30-18.78=11.22gが二酸化炭素発生分。11.22×(25/11)=25.5gが炭酸カルシウム分。
よって炭酸カルシウムの割合は85%となります。
D 40-26.80=13.20gが二酸化炭素発生分。3.08×(25/11)=30gが炭酸カルシウム分。
よって炭酸カルシウムの割合は75%となります。
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