近年の入試トレンドに、相対運動があります。
電車に乗っていると、出発するときや停車するときに、背中をおされたように体が動いてしまうことがあります。このように、動いているものに乗っていると、普段とはちがう現象を体験できることをもとに、次のような実験をしてみました。
<実験1> 走っている電車の中でボールを落とし、その動きを電車の中で見た。
<実験2> 走っている電車の中でボールを落とし、その動きを電車の外から見た。
これらのボールの動きを、水平方向に進んだきょりと落下したきょりの関係でグラフに表したとき、実験1と実験2で、グラフの形はそれぞれどうなりますか。次のア~クから選び、記号で答えなさい。
ありません。
実験1…オ 実験2…イ
<実験1>
電車の中でボールを落としたとき、電車の中で見れば「ただふつうに落下する」ことは想像できるでしょう。よって、答えはオとなります。
<実験2>
電車の中でボールを落としたとき、電車の外で見るとどうなるか、考えてみます。
考えやすくするために、電車の窓からボールをもって手を出しているところを考えましょう。
いま、電車は走っているので、当然ボールは動いています。つまり、水平方向に動いている最中であるといえます。
ここで、手をはなすと、ボールは落ちはじめます。落ちるきょりは重力の影響を受けて、時間ごとに大きくなっていきます。
一方、手をはなした間、ボールは水平に動いていたのですから、その運動もつづけますが、手をはなしてからは水平方向に力を受けることはないので等速運動となります(水平方向に、電車と同じ速さで投げだしたと考えられるのです)。よって、水平方向に等速、落下方向に加速して動くことになるので、グラフ イとなります。
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ところで、こんなのはじめました。
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