隠れた前提を意識していますか?
ガラス製の2つの容器A、Bと、2本の温度計C、Dを用意し、下の図のような装置を使って水の温度変化を調べる実験を行いました。
<実験1>
容器Aに15度の水を、容器Bには75度の湯50gを入れ、かき混ぜながら時間と水の温度の関係を調べた。
<実験2>
容器Aに75度の湯200gを入れ、容器Bに0度の氷50gをくだいて入れ、かき混ぜながら時間と水の温度の関係を調べた。
実験1の結果では、温度計C、Dの変化のようすは上のグラフのようになりました。このことから考えて、実験2の結果では、温度計C、Dの変化のようすはどのようになると考えられますか。次のア~エから選び、記号で答えなさい。
0度の氷は、まず・・・。
ウ
容器Bに入れられたものは、0度の水ではなく0度の氷です。
この問題中に特に明記はされていませんが、氷は0度に達すると水に状態変化するためにエネルギー(熱)を利用するので、容器Aから奪った熱による温度変化はなくなります(もちろん、その間容器Aの湯の温度は下がります)。
やがて、0度の氷がすべて水に変化すると、奪った熱を温度上昇に利用しするため陽気Bの水も温度が上がっていくのです。この隠れた前提を意識しておかないと、エという誤答を導きやすいと考えられます。
ちなみに、この問題で容器Bに入れられたものがはじめから0度の水であったとすれば、グラフはどのようになるでしょうか。状態変化がおこらないことから、これこそエのようなグラフになると考えますか?
容器Aの湯:容器Bの水=4:1より、容器Aの温度変化:容器Bの温度変化=1:4になるので、混ぜ合わせたあとの水の温度は60度になっていなければなりません。
エのグラフは、明らかに60度未満ですね。
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ところで、こんなのはじめました。
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