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実験道具こそ、いろいろと工夫されているものです。 2009-06-15



実験道具こそ、いろいろと工夫されているものです。

 ヒトは、呼吸をするときに体の中に空気を取り入れ、ある器官で必要な気体、不要な気体のやりとりをしたあとに、体から空気を出します。このように、体の中に取り入れる空気を吸気、体から出す空気を呼気とよぶことにします。これについて調べるために、太郎君は本でいろいろと調べながら下の図のようなそう置をつくりました。このそう置は、息を吸ったりはいたりするときにそれぞれゴム管のどちらか一方をおさえて使います。



問1 
太郎君が実験をしようとしたところ、先生が上の図のそう置にはまちがいが1つだけあることを教えてくれました。それを正す方法を、図の中の記号A~Dを使って説明しなさい。

問2 
そう置のまちがいを正した後、このそう置を使って息を吸ったりはいたりすることをくり返していると、石灰水に変化が見られました。これについて、正しい結果を表しているものを次のア~オから選び、記号で答えなさい。

   ア.石灰水Xの方が石灰水Yよりもより白くにごった。
   イ.石灰水Yの方が石灰水Xよりもより白くにごった。
   ウ.石灰水X、Yともに同じように白くにごった。
   エ.石灰水Xが、石灰水Yの方へ流れ込んだ。
   オ.石灰水Yが、石灰水Xの方へ流れ込んだ。
























呼気と吸気をそれぞれ通すための装置です。


(1) Dを石灰水Yから出す
(2) ア


(1) 呼気と吸気を通さなければならないので、装置の先を口にくわえて息を吐いたり吸ったりすることを考えてみます。

 ・ゴム管の左をおさえて吐く・・・Dから呼気が石灰水に入っていきます。
 ・ゴム管の右をおさえて吐く・・・Aから呼気が石灰水に入っていきます。
 ・ゴム管の左をおさえて吸う・・・Dから石灰水Yが口に入ってきてしまいます。
 ・ゴム管の右をおさえて吸う・・・Aから石灰水Xが口に入ってきてしまいます。

 つまり、これでは吸気を調べることができないため、AかDを石灰水の外に出しておく必要があることがわかります。

1)Aを石灰水から出した場合(吸気を石灰水Xに通す場合)
ゴム管の右をおさえて息を吸うことになりますが、石灰水Xに届く管がないためBから取り入れた吸気(外気)が石灰水を通ることなく口に入ってしまい、実験になりません。

2)Dを石灰水から出した場合(吸気を石灰水Yに通す場合)
ゴム管の左をおさえて息を吸うと、吸気(外気)がCから石灰水Yを通ります。また、ゴム管の右をおさえて息を吐くことで、Aから呼気が石灰水Xを通ります。

(2) 呼気と吸気では、呼気の方が多くの二酸化炭素を含みます。よって、呼気が通る石灰水Xの方がより白くにごると考えられます。


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