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2010年度入試シリーズ (2)早稲田中学校【理科】より 2010-02-09



 2010年度入試シリーズ (2)早稲田中学校【理科】より

 最近、発光ダイオード(LED)という明かりがいろいろなところで使われるようになってきた。
LEDにはつなぐ向きがあって、図1(a)のように正しい向き(順方向)につなぐと電流が流れて光るが、図1(b)のように逆向き(逆方向)につなぐと電流が流れずに光らない、という性質を持つ。

 いま、図1(a)と(c)のようにLEDと豆電球をそれぞれ同じ電池につないだところ、ほぼ同じ明るさで光った。豆電球をつないだときに回路に流れる電流は200mAであった。
 次に、図2のようにこれらの豆電球とLEDを並列につないで、先ほどの電池につないだ。このとき電流計は220mAを示した。

問1 図2のように並列につないだ場合、LEDと豆電球の明るさはどうなるか。以下から選び、記号で答えよ。
  ア 豆電球のほうが明るい  イ LEDのほうが明るい  ウ ほぼ同じ明るさである

 
























  電流の基本です。









 ウ



 LEDの問題は、中学入試理科の常連となったと言っても過言ではありません。
それほど近年毎年出題されていますが、それらの多くは「順方向・逆方向のつなぎ方による回路作り」でした。電流が流れる道をきちんと精査し、つなぎ方を条件に合うように変えるものですが、本問は一風変わった出題となっています。
豆電球の学習における「電流が大きいほうが明るい」という常識からはなれることができなければ、受験生も混乱してしまったのではないでしょうか。

 まず、図1の(a)と(c)から、乾電池1個分の電圧をかけることでほぼ同じ明るさで光ることがわかります。
図2のように並列につないだ場合にも、豆電球とLEDにはそれぞれ乾電池1個分の電圧がかかることに変わりはありませんから、当然ほぼ同じ明るさで光ります。

 しかし、問題文の「次に、・・・」以降によって、混乱させられた受験生は多いはずです。図2の電流計は220mAを示しています。豆電球のほうには200mAの電流が流れているはずですから、LEDのほうには20mAしか電流が流れていません。ということはLEDのほうが暗い・・・?という混乱です。電流の大きさで明るさを比べる習慣があると、逆に混乱してしまうでしょう。並列回路だから、かかる電圧が等しいという「電流の基本」が問われています。

※ちなみに、LEDは小さな電流で明るく光ることができる装置です。

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