2009年06月29日

これも一種の対照実験です。 2009-06-29



これも一種の対照実験です。

 ある楽器の音の振動を記録するのに、高さと強さを変えて4種類の音を鳴らしました。このときの高さと強さの関係を示したものが下の図です。さらに、これら4種類の音のうち、A~Cの振動の波はあとの図で示されています。Dの音の振動の波は、どのような形になりますか。A~Cをもとにして作図しなさい。
























比べてみればわかります。




 まず、AとBを比べてみます。高さは同じで強さが異なることにより、グラフには縦幅(振幅)に違いが表れています。また、AとCを比べると、強さは同じで高さが異なることにより、グラフには横幅(これを振動数)に違いが表れています。

 ここで、Dは高さがCと、強さがBと同じなので、これに合わせてグラフを書けばよいのです。
音やその波形に関する知識は全く必要とされない一問でした。


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2009年06月22日

理科では、一般常識が通用しないことが多々あります。2009-06-22



理科では、一般常識が通用しないことが多々あります。

丸底フラスコの中に3分の1くらい水を入れ、ガスバーナーで充分に加熱したあと、フラスコを火から下ろしてすぐにゴムせんをし、完全に密閉しました。その後、フラスコに水道水をかけて冷やしたところ、しばらくしないうちに再び沸とうが起こりました。
 フラスコを冷やしたにもかかわらず、なぜ再び沸とうが起こったのですか。理由を説明しなさい。
(青山学院中等部)

























 沸とうとは、水が100度をこえると起こる現象でしょうか?


フラスコ内の水蒸気が水になり、気圧が下がることで沸点が下がったから。



 まず、「再び沸とうが起こった」ことから「100度をこえた」と考えるのは安易すぎます。問題文にあるとおり、沸とうしたあとのフラスコ全体を冷やしているわけですから、温度は確実に下がるはずです。

一般常識(?)のように「水の沸とうは100度をこえて起こる」と思われていますが、実はこれは大きな間違いなのです。

 簡単に説明すると、沸とうとは水の粒(分子)がエネルギーをもって水から飛び出していく現象のことで、飛び出しにくい環境であればあるほどエネルギーは必要になり、逆に飛び出しやすい環境であればあるほどエネルギーは小さくて済みます。

水の粒が空気中に飛び出していくためには、空気の圧力(気圧)に打ち勝たなければならず、これが水の沸とうを阻止していると言っても過言ではありません。よって、気圧の低いところでは、100度以下の温度(熱エネルギー)で沸とうすることができるのです。

例)
富士山頂・・・約87度で沸とう
エベレスト山頂・・・約70度で沸とう

 問題文を、もう一度注意深く読んでみると、火から下ろしたフラスコをゴムせんで完全に密閉(←ここがポイント!)しています。

水蒸気で満たされたフラスコの内部では、温度が下がることで水蒸気が水にもどっていきます。このとき体積はおよそ1600分の1に縮みますから、フラスコの内部は真空に近い状態にまで気圧が下がります。これにより、水面にかかる気圧が小さくなるので、水の沸点が下がり、再び沸とうが起こったと考えられるのです。

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2009年06月15日

実験道具こそ、いろいろと工夫されているものです。 2009-06-15



実験道具こそ、いろいろと工夫されているものです。

 ヒトは、呼吸をするときに体の中に空気を取り入れ、ある器官で必要な気体、不要な気体のやりとりをしたあとに、体から空気を出します。このように、体の中に取り入れる空気を吸気、体から出す空気を呼気とよぶことにします。これについて調べるために、太郎君は本でいろいろと調べながら下の図のようなそう置をつくりました。このそう置は、息を吸ったりはいたりするときにそれぞれゴム管のどちらか一方をおさえて使います。



問1 
太郎君が実験をしようとしたところ、先生が上の図のそう置にはまちがいが1つだけあることを教えてくれました。それを正す方法を、図の中の記号A~Dを使って説明しなさい。

問2 
そう置のまちがいを正した後、このそう置を使って息を吸ったりはいたりすることをくり返していると、石灰水に変化が見られました。これについて、正しい結果を表しているものを次のア~オから選び、記号で答えなさい。

   ア.石灰水Xの方が石灰水Yよりもより白くにごった。
   イ.石灰水Yの方が石灰水Xよりもより白くにごった。
   ウ.石灰水X、Yともに同じように白くにごった。
   エ.石灰水Xが、石灰水Yの方へ流れ込んだ。
   オ.石灰水Yが、石灰水Xの方へ流れ込んだ。
























呼気と吸気をそれぞれ通すための装置です。


(1) Dを石灰水Yから出す
(2) ア


(1) 呼気と吸気を通さなければならないので、装置の先を口にくわえて息を吐いたり吸ったりすることを考えてみます。

 ・ゴム管の左をおさえて吐く・・・Dから呼気が石灰水に入っていきます。
 ・ゴム管の右をおさえて吐く・・・Aから呼気が石灰水に入っていきます。
 ・ゴム管の左をおさえて吸う・・・Dから石灰水Yが口に入ってきてしまいます。
 ・ゴム管の右をおさえて吸う・・・Aから石灰水Xが口に入ってきてしまいます。

 つまり、これでは吸気を調べることができないため、AかDを石灰水の外に出しておく必要があることがわかります。

1)Aを石灰水から出した場合(吸気を石灰水Xに通す場合)
ゴム管の右をおさえて息を吸うことになりますが、石灰水Xに届く管がないためBから取り入れた吸気(外気)が石灰水を通ることなく口に入ってしまい、実験になりません。

2)Dを石灰水から出した場合(吸気を石灰水Yに通す場合)
ゴム管の左をおさえて息を吸うと、吸気(外気)がCから石灰水Yを通ります。また、ゴム管の右をおさえて息を吐くことで、Aから呼気が石灰水Xを通ります。

(2) 呼気と吸気では、呼気の方が多くの二酸化炭素を含みます。よって、呼気が通る石灰水Xの方がより白くにごると考えられます。


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2009年06月08日

隠れた前提を意識していますか? 2009-06-08



隠れた前提を意識していますか?

ガラス製の2つの容器A、Bと、2本の温度計C、Dを用意し、下の図のような装置を使って水の温度変化を調べる実験を行いました。
<実験1>
 容器Aに15度の水を、容器Bには75度の湯50gを入れ、かき混ぜながら時間と水の温度の関係を調べた。
<実験2>
 容器Aに75度の湯200gを入れ、容器Bに0度の氷50gをくだいて入れ、かき混ぜながら時間と水の温度の関係を調べた。







 実験1の結果では、温度計C、Dの変化のようすは上のグラフのようになりました。このことから考えて、実験2の結果では、温度計C、Dの変化のようすはどのようになると考えられますか。次のア~エから選び、記号で答えなさい。
























0度の氷は、まず・・・。




容器Bに入れられたものは、0度の水ではなく0度の氷です。

この問題中に特に明記はされていませんが、氷は0度に達すると水に状態変化するためにエネルギー(熱)を利用するので、容器Aから奪った熱による温度変化はなくなります(もちろん、その間容器Aの湯の温度は下がります)。

やがて、0度の氷がすべて水に変化すると、奪った熱を温度上昇に利用しするため陽気Bの水も温度が上がっていくのです。この隠れた前提を意識しておかないと、エという誤答を導きやすいと考えられます。

 ちなみに、この問題で容器Bに入れられたものがはじめから0度の水であったとすれば、グラフはどのようになるでしょうか。状態変化がおこらないことから、これこそエのようなグラフになると考えますか?


 容器Aの湯:容器Bの水=4:1より、容器Aの温度変化:容器Bの温度変化=1:4になるので、混ぜ合わせたあとの水の温度は60度になっていなければなりません。

エのグラフは、明らかに60度未満ですね。


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2009年06月01日

「作図」から逃げていませんか? 2009-06-01



「作図」から逃げていませんか?

下の図は、厚さが等しい2枚の板ガラスA、Bと、ついたてを互いに平行におき、ある入射角で光を入れるようすを表しています。ただし、この光はレーザー光線で、広がらないものとします。また、図のXは、光の線を延長して、ついたてと交わった点を表しています。

 この実験で、BだけをAと平行の状態のままでAに近づけていくと、光の進み方は変化をすることがわかりました。このとき、ついたてに届く点ははじめのときにくらべてどのようになりますか。正しく説明したものを次のア~オから選び、記号で答えなさい。

 ア.最初の位置から、上の方へ動いていく。
 イ.最初の位置から、下の方へ動いていく。
 ウ.最初の位置と変わらない。
 エ.最初の位置から動かないが、点滅をする。
 オ.消えてしまう。


























屈折の法則を利用するのですが・・・。




 A、Bのガラスにおいて同様に屈折が起こり、下の図のように直進した位置Xよりも上にずれることになります。

図を見てわかるように、ガラスを通過する部分以外は直進と向きは変わりありません(平行)。また、ガラスを通過することで屈折し、その間だけ光が上の方向にずらされます。よって、Bがどの位置にあろうとも、結果として2枚のガラスで屈折することには変わりないため、光のあたる場所に変化はありません。実際に作図してみるとよいでしょう。


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2009年05月25日

簡単すぎて間違えること、ありませんか?2009-05-25



簡単すぎて間違えること、ありませんか?

 下の図のように、2g、3g、7gのおもりが1個ずつあります。これらを使って上皿てんびんで色々な物の重さを量るとき、量ることができる重さは何通りありますか。ただし、おもりは左右どちらの皿にものせてもかまいません。


























最大で12gです。



11通り



 まず、単純に1つの皿におもりをのせていくことを考えます。のせた分だけ量ることのできる重さは増えますから、「和」を考えていけばよいのです。
1つ・・・2g、3g、7g
2つ・・・5(2+3)g、9(2+7)g、10(3+7)g
3つ・・・12(2+3+7)g

 次に、これでは作ることのできなかった重さが工夫して作れないか、考えます。

 たとえば、一方の皿に3gのおもりを、もう一方の皿に2gのおもりをのせた場合、このてんびんをつりあわせるために必要な物の重さは3-2=1gとなります。つまり、反対の皿にのせた2gのおもりが、3gのおもりの重さのうち2g分を打ち消してくれているのです。このことから、反対の皿にのせることによっておもりの重さの「差」を考えることができます。

※以下、赤数字は反対の皿にのせて打ち消した重さ
1gを作る・・・3-2=1で可能
4gを作る・・・7-3=4で可能
6gを作る・・・2+7-3=6で可能
8gを作る・・・3+7-2=8で可能
11gを作る・・・不可能

 以上より、11gのみ作ることができないので、全部で11通りとなります。


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2009年05月11日

データを読む訓練を怠ってはいけません。2009-05-11



データを読む訓練を怠ってはいけません。

ドライアイスは、二酸化炭素が固体になったもので、とても温度が低いものです。これによって水がこおることから、食塩水もこおるかどうかを調べるために、次のような実験を行いました。この実験について、次の(1)、(2)に答えなさい。

<実験> 小さなビーカーに、下の表のような12種類の食塩水を作り、これらの食塩水を、細かく砕いたドライアイスがたくさん入った水そうの中で冷やすと、どれも氷ができた。その後、これらのビーカーをある温度の冷凍庫に入れておいたところ、水10gに食塩2.0gをとかした食塩水の氷だけがとけた。ここで、表の中の温度は、食塩水がこおりはじめたときの温度を示している。


(1) 水30gに食塩1.5gをとかした食塩水は、何℃で氷ができはじめますか。

(2) 下線部で、この実験に用いた冷凍庫の中の温度として、
最も適当なものを次のア~オから選び、記号で答えなさい。

ア.0℃   イ.-5℃   ウ.-10℃   エ.-15℃   オ.-20℃























表のデータから、何が読み取れますか?


(1) -3.2℃
(2) ウ



 まず、食塩水は凍ります。これは、この実験結果を見ても明らかですが、
注意するべき点「は水と食塩の量によって凍り始める温度が変化する」ことです。

(本来、水が凍り始める温度は0℃ですが、何かが溶けている液体は凝固点降下という減少により0℃以下で凍り始めます)

 ここで、注意深く表を見てみると、次のことがわかります。

・一定の重さにおいて、食塩の重さと凍り始める温度が比例する

・一定の食塩水の重さにおいて、水の重さと凍り始める温度が反比例する

 つまり、一言で言えば水の重さと食塩の重さの比が一定であれば、
食塩水が凍り始める温度は変わらないということです。

(1) 水:食塩=30:1.5=20:1なので、表から-3.2℃とわかります。

(2) 下線部から、-12.8℃で凍り始めた実験の氷だけが溶けてしまっているので、冷凍庫の中の温度は-12.8℃より高いことがわかります。また、同様に表の-6.4℃で凍り始めた実験の氷は溶けていないわけですから、-6.4℃以下であることがわかります。よって、答えはウしかありません。

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2009年04月27日

バネの伸びはおもりの重さに比例します、でいいんでしたっけ? 2009-04-27



バネののびは、おもりの重さに比例します?

 下の図は、伸びたり縮んだりしていないときの長さが18㎝の特別な2本のバネA、Bを表しています。バネAは両端を糸で結び8㎝以上伸びないようにし、バネBは特殊な加工をして伸び方に工夫を与えたものです。


 また、下の左の表は、バネAにいろいろな重さのおもりをつるしたときのバネの長さを表しています。また、右の図は、バネBにいろいろな重さのおもりをつるしたときのバネの伸びを表したものです。これについて、次の問いに答えなさい。


問 下の図のように、重さのない棒にある重さのおもりをつるすことを考えます。棒が水平を保つように、このおもりを棒の真ん中につるすとき、おもりの重さは何gにすればよいですか。























テキストにおけるバネの常識にとらわれてはいけません。


500g



棒の中央につるすので、バネA、Bに加わる力は等しくなります。また、同様に棒が水平を保った状態で下がったので、バネA、Bの伸びがそれぞれ等しくなります。

 つまり、同じ力で同じ伸びになるので、完全にバネA、Bのグラフが一致する点とわかります。ここで、バネA、Bともに伸び方が特殊なので、バネBのグラフにバネAの伸び方を記入してみると、下の図のようになります。

 よって、図3よりそれぞれのバネの伸びは8㎝、それぞれのバネに加わる力は250gとなります。
したがっておもりの重さは250+250=500gとなります。

 さて、本来テキストで学習するバネの問題では「バネの伸びとおもりの重さは比例する」が常識となっています。

しかし、この問題のように特殊な加工をすることでそれに従わない場合もあるのです。「与えられた条件に従う」「問題作成者の誘導にのる」ことが物理単元ではよく見られます。

「解き方の暗記」にとらわれることなく、「何をすればよいのかを探る意識」を持ってほしいものです。

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2009年04月20日

伝え方(話す順序、比較対象など)によって相手に与える印象が変わる 2009-04-20



2009年 サレジオ学院中学校(社会)より

 次の実験内容と結果をみてわかることとして、最も適当なものをア~エから1つ選びなさい。

<実験>
 ある学校の生徒200人に、「自分が担当されたい教員を選びなさい」という質問において、(1)と(2)という2問について、A、Bどちらの先生が良いか、回答してもらいました。

(1)A先生とB先生どちらがよいですか
A先生・・・規則を破ってまで無理に勉強させることはしませんが、勉強以外のことはまったく面倒をみません。
B先生・・・場合によっては、規則を破ってまで無理に勉強をさせることもありますが、勉強以外でもよく面倒をみてくれます。

(2)A先生とB先生どちらがよいですか
A先生・・・勉強以外のことはまったく面倒をみませんが、規則を破ってまで無理に勉強させることはしません。
B先生・・・勉強以外のこともよく面倒をみてくれますが、場合によっては規則を破ってまで無理に勉強をさせることがあります。

<結果>
(1) A先生・・・78人(39%) B先生・・・122人(61%)
(2) A先生・・・104人(52%) B先生・・・96人(48%)

ア.(1)、(2)のどちらの問についても、A先生の方が良い先生だという見方をする生徒が大半を占めています。
イ.情報は伝え方により、同じ事実を伝えても、受け取る人々の印象が大きく異なってしまいます。
ウ.事実を明確に伝えることで、人々はその事実に対して、ほぼ同じような理解を示します。
エ.(1)、(2)ともに、聞いている内容がまったく異なるので、A先生とB先生を比較することは出来ません。























消去法でも可能ですが・・・。




 問題を読んで、おそらくどのようなことが問われているのか想像できてしまう人も多いと思いますが、一応それぞれの選択肢をみてみましょう。

ア・・・(1)では明らかにB先生の方が良いという結果になっているのであてはまりません。
ウ・・・(1)と(2)では、伝える順番の前後がいれかわっているだけで、内容自体に変化はありません。しかし結果を見ると、(1)と(2)では明らかにその先生に対する印象が変化しています。よって、あてはまりません。
エ・・・(1)と(2)は、内容としては一致しています。

 というように、情報は伝え方(話す順序、比較対象など)によって相手に与える印象が変わってくるということです。

 例えば、

「○○くんは、××はやらないし話も集中して聞けないから期待できないけど、本気出してがむしゃらに勉強すれば相当伸びるよね・・・」

「○○くんは、本気出してがむしゃらに勉強すれば相当伸びるだろうけど、××はやらないし話も集中して聞けないから期待できないよね・・・」

では、相当印象が変わるはずです。


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2009年04月13日

「うっかりミス」が口癖になっていませんか。それでは伸びません。2009-04-13



「うっかりミス」が口癖になっていませんか。それでは伸びません。

ある数を2倍して7から引き、3で割ったところ答えが1になりました。ある数は何ですか。






















ありません




 ある数を□として式をつくれば、ただの逆算に他なりません。しかし、ここに落とし穴があるのです。順を追ってみてみましょう。

 (1) □を2倍します・・・□×2
 (2) 7引きます・・・・・□×2-7
 (3) 3で割ります・・・・(□×2-7)÷3
 (4) 答えは1です・・・・(□×2-7)÷3=1

これで、□=5と求められます。
うんうん・・・、と頷いてみている方、だまされています。
問題文をもう一度よく読んでみて下さい。
正しくは、

 (1) □を2倍します・・・□×2
 (2) 7から引きます・・・7-□×2
 (3) 3で割ります・・・・(7-□×2)÷3
 (4) 答えは1です・・・・(7-□×2)÷3=1

では逆算です。計算の順序どおりにア、イと決めていくと、下のようなトーナメント表にあらわせるので、1つ1つ逆算していきます。

 イ÷3=1 から イ=1×3=3
 7-ア=3 から ア=7-3=4
 □×2=4 から □=4÷2=2

よって、答えは2となります。

立式のときの(  )はよく注視されるポイントですが、実はことばの表現も落とし穴なのです。どうしても問題で与えられた数字の順に式をつくりがちですが(この問題で言えば□、2、7、3、1の順)、そうとは限らないことを知っておきましょう。

ちなみに、これはうっかりミスではありません。 「問題文をきちんと読み込めない」
「与えられた数字の順に式をつくると無意識のうちに思い込む」
などの経験不足です。
たくさんの問題を解いて、経験値を増やしてください。




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