爺のひとりごと014
爺じゃ。
2学期が始まって1週間。
皆は、どのような感じで過ごしたじゃろうか。
おそらく、夏が明けて学校と塾との勉強の両立に苦労している
者も多いじゃろうな。
そして…。
夏が明けて、爺が感じたことを1つ。
問題じゃ。
「10の次は?」といきなり聞かれたら、お主ならなんと答えるかな?
11?(10の次の整数)
12?(10の次の偶数)
20?(10の次の10の倍数)
もちろん、場合によっては9と答える者も、
規則によっては13と答える者も、いろいろおるじゃろ。
しかし、事前に与えられた「条件」がきちんと頭に入っておれば…?
結果はちがうじゃろうな。
たとえば、
「………は、結局5の倍数だから、じゃ、10の次は?」だったら?
間違いなく、全員が15と答えられるじゃろ。
答えられない者に対して、冷たい視線まで送る者も出るくらいの
容易な発問じゃからな。
しかし、授業中の生徒たちの様子をみると、意外とこれができていない!
(倍数ができないという意味ではないぞい)
講師の発問に対して、生徒たちがまず発する言葉ランキング第1位
「えっ?もう一回問題言って」
「…?(何を聞かれたかわからず赤面、沈黙)」
がダントツじゃな。
これは、指されるまで話を聞いてない、明らかな証拠じゃ。
いったい、何をしに授業に参加しておるのじゃろうか。
即答できるから偉い、という訳ではないが、
AだからB、BということはC、Cとわかれば結果はDなどと、
答えに至るまでの過程はどの科目、どのような学習でももっとも重要な
ことであるのに対し、上記のようなランキング1位の答え方をする生徒は
きっと「つながる知識」の学習ではなく「結果重視のその場限り」の学習
になっておるにちがいない。
それでは、本当の力にはならないぞよ。
爺は、そんな生徒たちの姿を見て、毎回嘆きたくなった1週間じゃった。
皆、きちんと聞いて、きちんと覚え、きちんと繋げて、きちんと理解するのじゃ。(爺)