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2009年03月16日

「頂点決めの公式」 2009-03-16



 「頂点決めの公式」

 図1は、ある立方体をB、D、Gを通る平面で切ったときの切り口を表したものです。また、図2は、この立方体を切る前に展開したときの図です。図2の中に図1の切り口を書き入れるとどのようになりますか。






















ありません。




 図1に表された切り口は、面ABCD、面BFGC、面CGHDの3つの面にあります。よって、図2の展開図に頂点を書き込んでいけばよいのです。頂点の決定のしかたには色々な方法がありますが、今回は「最も遠い2点」に注目してみます。
 たとえば、Aから最も遠い点はGです。AからGへ隣り合う2つの面上を通って最短の道のりでいく場合、隣り合う2つの面を通る必要があります。これらを展開してみると、下の図のようになります。

このように、立方体で最も遠い2点は、隣り合う2つの面を合わせた長方形でも最も遠い2つの点となるのです。これが、頂点決めの公式です。
 最も遠い2点の組み合わせはA-G、B-H、C-E、D-Fですから、下の展開図で青い長方形に注目するとAから最も遠い右上の点がG、Dから最も遠い右下の点がFと決められます。また、緑の長方形に注目すると、GとCが決められます。このようにして、隣り合う2つの面を合わせて考えると、ゲーム感覚(敵を探すように)ですべての頂点を決めることができます。



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2008年12月15日

シャドーの威力を感じてください。2008-12-15



シャドーの威力を感じてください。 

 学校から800mはなれたところに図書館があります。太郎君は分速100m、次郎君は分速80mで学校から図書館へ、花子さんは分速70mで図書館から学校へ同時に出発します。花子さんが太郎君と次郎君のちょうど真ん中にくるのは、出発してから何分後ですか。

 























ありません。



5分後


まず、3人とも同じ時間動いていることから、

条件を満たすまでに動いた道のりの比は、太郎:次郎:花子=となります。


ここで、下の図のように動きを表してみると、

学校と図書館との間の道のりは( )÷と表せます。



これが800mであることから、太郎君の進んだ道のりは800×()=500mとわかります。

よって、求める時間は500÷100=5分となります。



 さて、ここでちょっと違った見方でこの問題を解いてみます。

花子さんは、太郎君と次郎君の真ん中まで行くことになるので、「常に太郎君と次郎君の真ん中を進む、架空のミスターX」がいると考えれば、ただのXと花子さんの出会いの問題になります。

このとき、Xの速さは太郎君と次郎君のちょうど平均になるので、分速90mとなります。よって、800÷(90+70)=5分後と求められます。

 このように、条件を満たすための特別な動きをする架空のもの(者、物)は、受験界で「シャドー」と呼ばれ、特に速さの問題で威力を発揮します。

時計算、動点問題、仕事算など、速さに関わる問題で応用がきくので、ぜひいろいろと試してみてください。


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2008年12月01日

「倍数感覚」を持っていますか?  2008-12-01



正しく「比べる」ことはできますか。


ある数Xを5回かけあわせた数を(X∧5)と表すことにします。つまり、

(X∧5)=X×X×X×X×X

 となります。これについて、次の問いに答えなさい。

(1) (3∧15)=(27∧ア)で、アにあてはまる数はいくつですか。

(2) (2∧10040)、(3∧8032)、(4∧6024)、(5∧4016)を小さい順に並べなさい。

 























同じ数を何千回もかける必要はありません。



(1) 5
(2) (5∧4016)、(2∧10040)、(4∧6024)、(3∧8032)


(1) まず、3を15回かけた数が、27をア回かけた数に等しいことから、3をかけ合わせて27ができることがわかります。ここで、3×3×3=27ですから、(3∧15)の3を3個ずつセットにすれば27がかけ合わせられたことになります。15個の3を3個ずつセットにすると、15÷3=5セットできることから、(3∧15)=(27∧5)とわかります。

(2) まず、かけ合わされた個数があまりにも大きいことから、実際に計算してたしかめていくことは困難です。そこで、よく見てみると以下のとおり「かけ合わされた個数がどれも2008の倍数になっている」ことに気がつきます。

4016=2008×2
6024=2008×3
8032=2008×4
10040=2008×5

つまり、

4016=2008×2→2個のセットが2008セットできる。
6024=2008×3→3個のセットが2008セットできる。
8032=2008×4→4個のセットが2008セットできる。
10040=2008×5→5個のセットが2008セットできる。

これにより、

(2∧10040)=((2×2×2×2×2)∧2008)=(32∧2008)
(3∧8032)=((3×3×3×3)∧2008)=(81∧2008)
(4∧6024)=((4×4×4)∧2008)=(64∧2008)
(5∧4016)=((5×5)∧2008)=(25∧2008)

となり、比べることが容易になります。


2008の倍数であることに気づけるか否かで、所要時間が大きく変わる一問です。

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2008年11月10日

調べるときは明らかに「闇雲<きまり」であるという認識、意外に低いです。2008-11-10



調べるときは明らかに「闇雲<きまり」であるという認識、意外に低いです。


1から8までの数が書いてあるカードがそれぞれ1枚ずつあります。この中から4枚のカードを取り出し、2けたの整数A、Bを作ると、AとBの最大公約数である2けたの整数Cも,残りのカードを使って作ることができました。AはBよりも大きい数とします。ここで、Cのうちで最も大きい数は何ですか。また、最も小さい数は何ですか。


 






















 
「条件から見当をつける→きまりをつくって調べる→確認(吟味)する」という、まさに整数問題の王道手順です。


最も大きい数 27  最も小さい数 12


 2けたの整数A、Bは2けたの整数Cの異なる倍数であることから、少なくともA=C×3、B=C×2でなければなりません。作ることのできる数のうち、最も大きい数が87であることから、Cは最大でも87÷3=29となります。また、2けたであることからCの最小値は当然12となります。よって、Cは 12~29までの値をとりうることがわかるので(見当がついたので)、最大については87から順に、最小については12から順に、整理してみます。
最も大きい数


最も小さい数

同じカードを2度使えないことと、9、0が使えないことに注意しながら上の表のように順に調べていけば決して難しくありません。

近年、調べ上げることを極度に嫌う(面倒くさがる)子供が多く、
それは自分できまりを作ることなく「思いつき」や「闇雲に試す」という遠回りな作業をしていることが理由に他なりません。

 1つ1つ試していくのが面倒→思いついたのをとりあえずやってみる
  →答えにたどり着かない(もしくはモレがあって正解に至らない)

という悪循環により、結果遠回りになっていることに気づいてほしいものです。

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2008年10月20日

本当の学習とは、教わる学習ではなく「自ら歩み出す学習」です。 2008-10-20



本当の学習とは、教わる学習ではなく「自ら歩み出す学習」です。

下の図で、ACの長さは10cm、AFの長さは6cmで、(ADの長さ):(BDの長さ)=3:2、(BEの長さ):(ECの長さ)=5:2であるとき、図のアの角度は何度ですか。

 























 ・平行線の威力を感じてください。
 ・気づく必要はありません。色々と試してください。



67度



図1のように、与えられた情報を書き込むと、ABとBEが異なる比ながらも「5」で揃います。

図1:


平行線にそって比が移動できる(相似の性質─ピラミッド)を利用すれば、図2のように新たに点Gを作ることで点Dを頂点とした新たなピラミッドが出来あがります。

図2:

このとき、三角形DAFと三角形DGCが相似であること(相似比3:5)から、
 辺CG=6×(5/3)=10cm
とわかります。

つまり、△CAGは二等辺三角形となります。

さらに、AFとGCが平行ですから、平行線の錯角を利用して

 角AGC=46度となり、
 角CAG=角CGA=(180-46)÷2=67度

とわかります。

 求める角アは、平行線の同位角によって角CGAと等しくなるので、答えは67度となります。
 


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2008年10月13日

「なんとなく」が導く「うっかりミス」は「大きな過ち」です。 2008-10-13



「何となく」が導く「うっかりミス」は「大きな過ち」です。

0、1、2、3の4つの数字を使った整数を1番目を0として、順に下のように並べます。

     0,1,2,3,10,11,12,13,20,21,22,・・・

このとき、34番目の数は何ですか。


 























正しい決まり(規則)を見つけてください。


201



0~3の4つの数字しか使えないわけですから、4進法で考えなければなりません。

つまり、簡単に言ってしまえば「3の次は4ではなく、位を変えなければならない」ということです。

これにしたがって数を並べてみると、34番目の数は201であることがわかります。

  0   1   2   3
 10  11  12  13
 20  21  22  23
 30  31  32  33
100 101 102 103
110 111 112 113
120 121 122 123
130 131 132 133
200 201 ・・・・・・・


 さて、実際「81」と誤答を導いていないでしょうか?もちろん、この問題で使える数字に8はないわけですから正答ではありえません。

しかし、この問題の数の並びを見て、1の位に「0、1、2、3」の周期があると単純に思い込んでしまうと34÷4=8・・・2から、
9周期目の2番目、すなわち「81」と答えてしまいやすいのです。

 さらに、そのような誤答を導いた場合、「あっ、何だ。そんなことか?!」や「うわっ、見落とした!」のように簡単なミスであったとすり返してしまう子供たちが多いことが一番の問題といえるでしょう。

また、きちんと4進法であることに気がつけば、この解説のように書き出すことなく式で処理をすることが可能です。

しかし、この場合にも「202」という誤答が散見されます。これは、最初の0を1番目とカウントしてしないことによるものですが、ここでも「うっかり1つずれてしまった」とミスとして終わらせてしまうのは、非常に悲しいことです。


 数多くの失敗を、その場限りではなく「次に同じ失敗がないように生かす」ことを意識してほしい、そんな一問です。

 


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2008年09月29日

前回に続き、情報に惑わされず、図形の本質を見抜くことが真の「力」です。2008-09-29



前回に続き、情報に惑わされず、図形の本質を見抜くことが真の「力」です。


 下の図は四分円OABの弧の上に点C、Eを、半径OA上に点Dをとり、それらを結んだものです。このとき、辺CDの長さを求めなさい。ただし、角BOC=10度、角OCD=角CDE=20度です。





























必要な情報を見抜いてください。



12cm


 角COD=80度であることから、△OCDは二等辺三角形であることがわかります。

よって、OC=CDで、OCは四分円の半径ですから、OC=CD=12cmであることがわかります。


 この解説のとおり、この問の答えを導くために「角CDE=20°」という情報は使いません。

受験テクニックを学んでいくと、どうしても与えられた情報(特に頻出のテクニックや知識に関わる情報)から答えを探っていくことが多いもので、もちろんそれが重要であることが多いのですが、逆にその情報に惑わされて本来の解答を導くポイントを見失う危険性があるのです。

 この問題であれば、「求められる角度から二等辺三角形に気づく」ということ以上に、
「ジグザグの線→平行線による分割」が頭から離れず、下の図のようにOBと平行な線を引き・・・
などと考え始めた人が多いのではないでしょうか。


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2008年09月22日

情報に惑わされず、図形の本質を見抜くことが真の「力」です。2008-09-22



情報に惑わされず、図形の本質を見抜くことが真の「力」です。


 下の図は四分円OABの弧の上に点Cをとり、点CからOA、OBにそれぞれ平行な線を引き、長方形ODCEを作ったものです。このとき、辺DEの長さを求めなさい。ただし、∠OED=60度です。





























60度は、重要でしょうか?


12cm


 辺DEは、長方形ODCEの対角線です。よって、DE=OCであり、辺OCは四分円の半径ですから答えは12cmとなります。

 この解説のとおり、この問の答えを導くために「∠OED=60度」という情報は使いません。

受験テクニックを学んでいくと、どうしても与えられた情報(特に頻出のテクニックや知識に関わる情報)から答えを探っていくことが多いもので、もちろんそれが重要であることが多いのですが、逆にその情報に惑わされて本来の解答を導くポイントを見失う危険性があるのです。

 この問題であれば、「DEが長方形の対角線である」ということ以上に、「∠OED=60度」が頭から離れず、OE:DE=1:2だから・・・などと考え始めた人が多いのではないでしょうか。そのような人は、この問題が「BEの長さを求めなさい」の方が意外と即答できたかもしれませんね。

ちなみに、BE=OB-OE=OB-DE÷2=6cmです。

 余談ですが、60度にこだわらず下の図のようにどのような長方形を描いたとしてもDE=12cmということですね。


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2008年08月25日

くじ引きは「早いもの勝ち」? 2008-08-25



「早い者勝ち」とは本当でしょうか。

 ある夏祭りで、兄弟である太郎君と次郎君が、くじ引きに挑戦しました。このくじは、全部で10本のうち当たりが2本含まれているくじで、1人1本だけ引くことができます。そこでの2人の会話をもとに、あとの問いに答えなさい。

太郎「次郎、くじ引きやらない?」
次郎「当たりくじ、まだ残ってるかな?」
太郎「まだ誰もこのくじに挑戦してないみたいだぞ。」
次郎「じゃ、僕、先にくじ引いていい?」
太郎「ズルいぞ。オレの方が年上なんだから、オレが先だよ。」
次郎「え~、お兄ちゃんこそズルいよ。じゃ、僕が引いたら、せ~ので一緒に見ようね。」

 さて、先にくじを引く太郎君と、後からくじを引く次郎君ではどちらの方が当たる可能性が高いでしょうか。


先に引けば当たりくじが多い…?



解説参照



 説明のために、10本のくじをA~Jとします(当たりくじはAとB)。
太郎君のくじの引き方10通りそれぞれに対し、次郎君には9通りの引き方があるので、組み合わせは全部で90通りあります。
ここで、太郎君が当たりくじを引いているのは、AまたはBを選んでいる9×2=18通りです。

また、次郎君が当たりくじを引いているのは、以下の通りです。

1)太郎君がAを選んでいる場合…Bの1通り
2)太郎君がBを選んでいる場合…Aの1通り
3)太郎君がC~Jを選んでいる場合…それぞれAかBの2通りずつなので、8×2=16通り

よって、次郎君も18通りあります。全90通りのうち、お互い18通りずつの可能性があるので、2人の当たる可能性は五分であることになります。

まとめ
 くじの本数が何本であれ、当たりくじが何本であれ、この問題の例のように先に引くことによって当たる可能性(確率といいます)が高くなることはありません。

しかし、もしも先に引いた太郎君がくじの当たりかはずれを確認したあとで次郎君がくじを引くならば話は別です。この問題の例でいえば、太郎君が当たりを引く確率は18/90=1/5で変わりませんが、次郎君は次の場合が考えられるのです。

A)太郎君が当たりくじを引いている場合…残りの9本の中で当たりは1本しかありません。つまり確率は1/9で、太郎君よりも損をしています。

----------------------------------

B)太郎君がはずれくじを引いている場合…残りの9本の中で当たりが2本あるので、確率は2/9となり、太郎君よりも得をしています。
 つまり、先にくじを引いた人の結果を聞いた場合では、得するか損するか一か八かの賭けになるわけです。そういう意味では、やはり結果を聞く前の段階ではどちらも損得なしといえませんか?


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2008年08月11日

限界を考えることは、意外と難しいものです。 2008-08-11



限界を考えることは、意外と難しいものです。


正方形の向かい合う辺の真ん中の点どうしを結ぶと、2つの合同な長方形に分割できます。

さらに、その長方形の長い方の辺の真ん中の点どうしを結ぶことで、右の図のように正方形を
作ることができます。そして、これを1回の「操作」と呼ぶことにします。
 下の図は、1辺が1cmの正方形について、この操作を3回繰り返したものです。これについ
て次の問いに答えなさい。

問1 
上の図で、3回までの操作を行ったときの最も小さな正方形(色つき部分)と、それ以外の部分の面積比を求めなさい。

問2 
1を順に半分にしていくと、1/2 、1/4 、1/8 、1/16 、1/32 、1/64 、…となります。このような数のならびで、1番目を 1/2 とし、順に番号をつけていきます。つまり 1/64  は6番目となります。この数のならびで、100番目までの数の和と1はどちらが大きいですか。上の図を参考にして考え、大きい方を答えなさい。



図の各正方形の1辺に注目してみましょう。


問1 1:63
問2 1


問1 

最も小さな正方形(色つき部分)ともとの大きな正方形は、相似比が1:8の正方形です。よって、面積比は1:64になるので、もとの正方形から最も小さな正方形(色つき部分)を除いた分は63になります。

問2 

実際、100番目の数を求めようとするのは、かなり厳しいでしょう(10番目でさえも、  ですから)。

100個もたしていくわけですから、1くらい平気で超えそうですが…。

さて、ここで図をもとに考えてみましょう。もとの1辺1cmの方形の下の辺を「操作」によってで

きた正方形ごとに見てみましょう。すると、順に、1/2、1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、・・・・ となりますが、

どれだけ操作を繰り返して分割していっても、絶対にもとの正方形の1辺を超えることはありません。
よって、たとえ何番目まで足したとしても、1の方が大きいのです(極限の考えは除きます)。

まとめ
 「ひたすら足しまくるのだから、1くらい超えるだろう」という、常識(?)を覆す問題です。

高校数学でで極限を学べば、ある程度当たり前に感じることのできる内容ですが、小中学生には少々想像しがたいことでしょう。特に、問題のような図を与えず、ただ言葉や文章だけで出題したとすれば、おそらく全て(に限りなく近い数)の子供たちが1の方が小さいと答えるのではないでしょうか。

しかし、そんなイメージがわきにくいことも、図を用いてみるとあっけなく納得できるのです。図の力とは偉大ですね。
(どんなに1に近づこうとも、常にそのゴールまでの半分しか進めないというもどかしさがわかるはずです)
 この問題を通して、不思議だと思い、少しでも算数や数学に興味をもってもらえたら嬉しい、そんな一問です。




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