ロジムができるまで (野村の場合 社会人になって①)
さて、昨日の続きです。
アメリカ留学で「考える技術」ということへの漠然とした意識を得ました。漠然です。ほんとうに。
帰国後は英語がままできるようになった事で調子にのり、外国人の友達とつるんで遊んだり、大学に来ている留学生達と同じ授業を多く取ったり、留学生サポートのお仕事を大学のアルバイトでやったりしていました。
(30人前後の留学生を成田空港に迎えに行き、チリから来た日本語がほとんど話せない留学生2名を空港に置き去りにし、大学まで帰ってきてしまい6時間後に「あれ、足りないなあ」と気付いたという失敗が一番大きな実績でした。)
と、まあそんな中、やはり各国のエリート(と呼ばれる人)達と一緒にいるにつけ、「この人たちは話し合ったり、スピーチするのがホントにうまいな。なんでこんなに差があるだろうか。」と絶えず考えていました。もう英語のせいにはしません。彼らは片言の日本語でもネイティブジャパニーズの学生達を論破することがありました。やはり何かあるのです。
さて、時が流れ無事卒業、就職し、某巨大放送系企業から某通信会社に転職しました。ここで野村は社会の荒波を初めて体験しました。学歴と知ったかぶり面接だけで社長室という事業管理を担当する部署に配属されたわけですが、出社初日から
室長「じゃあ、yahooの来期の予想PLつくってみて。」
野村「PL?? 学園??ですか・・・」
室長「・・・・。ああ・・・。そうか。じゃあこの本読んどいて。」(と、分厚い「企業価値評価」だのなんだのという本を渡されます。)
こんな調子で何がなんだか分からない日々が続きます。そういった「ケイエイ」関連の知識不足が故の苦労なら努力で何とかなりますが(なっていなかったという噂も・・)、とにかく堪えたのが、
「野村君、何いってるか全然わからない」
「お願いだから、もうちょっと整理して教えて」
といった恐らく悪気のない、温かいご指摘やご指導でした。さすがに悩みました。何がだめなのか。どうやって工夫しても「ぜんっぜんわからない。もちょっと整理して。」と言われるか「それってつまりさ・・・」と見事に要約されるかでした。「おっしゃる通りです。」と言うしかありませんでした。
室長は某外資系コンサルティング会社出身の方だったのですが、当時の私にはスーパーマンだったのです。(今も尊敬する人です。)そんな室長がある日、「社内研修やろう」と言い出し、業務後の時間を使って勉強会を開いてくれました。そこで取り上げられたのが「ロジカルシンキング」でした。
物事を分解することで全体像や、問題点を把握したり、メッセージングの際に瞬時に階層分けを意識し、主軸となるメッセージを見つける方法、仮説を使った論理展開.e.t.c よくある「ダイエットの方法は」「○×さんを口説き落とすには」など身近な例から、来年度の経営目標を立てる方法までビジネスの世界での「ロジカルシンキング」を俯瞰することができました。
このとき「これだ!」と思いました。留学時代のもやもやが晴れたのです。彼らは初等・中等教育の段階でこの「ロジカルシンキング」に近いものを学習しているに違いないと確信しました。
そして、野村もまた転職すればこういったスキルが学べて、そしてそれを使ってバリバリ仕事ができちゃったりするのでは!?といった軽いノリで外資系コンサルティング会社に転職します。
(また、随分と長くなってきてしまいました・・・。明日に続けていいですか・・・。講座の告知でもありませんので、メール通知は今日はしません。明日まとめてしますね。)